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車で少し山道を登ったところにある,広大な露頭.右端に一応監視員のような人が立っています.おそらく盗掘を防ぐためか.
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地表にクロスラミナが露出.層理面はややゆるく右に傾斜しています.蛇行河川の外側に形成されるクロスラミナについて形成過程を久田先生から説明されました.蛇行の位置や方向が変わると違った方向のクロスラミナが形成されるというメカニズムです.
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新鮮な部分は赤い粗粒の砂岩.白い粒は斜長石だとN女史は言っていた.紅い色は酸化鉄で乾燥気候を示すとか.
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これが1976年ころ以来行われているウラン調査のためのボーリング跡か.またこれより小さい穴も見つかり,大きさから古地磁気測定用のコアを抜いたのではと考えました. |
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このあたりの山は冬で落葉シーズンですが,日本の山に比べると大きな葉が多い.日本ならさしずめホウノキあたりなのですが.
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ここからまた少し山道を歩きます.行く手には恐竜の背骨状のかざりがついた設備も.
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やがて発掘サイトNo.3に到着.
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博物館と発掘サイトとの関係を示す地図.右がコンケン大学の地質研究者N女史.
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No.3サイトの骨格の模式図.
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頭骨にあたる部分だったか.これは化石らしい色と風合い.
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こちらはやや薄い色で少しわかりにくい.
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昼食までにこの公園のビジターセンターにも立ち寄りました.
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発掘サイトNo.3から一旦車で村まで戻って,食堂で昼ごはん.これは焼き飯です.タイでは焼き飯は大外れのないよい食べ物です.
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ついでにアイスクリームも.
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食堂の前にはタイ風のワイをする恐竜の像が.
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さてここからが大変.車で発掘サイトまで行こうとしたのですが,その車のタイヤが昨夜来の雨にぬかるんだ泥道でスリップ.とうとう泥道を2km近く歩く羽目に.
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やっと泥道から脱出しましたが,みんな靴は泥でどろんこで重くなっています.
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山道を歩くことしばし,やっと発掘サイトの小屋No.1が見えてきました.
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このサイトは博物館のパンフレットに,Sauropod called Phuwiangosaurus sirindhornaeと書かれた竜脚類の化石の発掘保存サイトのようです.学名の前半はこのPhu Wiangという公園の名前,後半はシリントン王女からですね.もちろん世界にはない新種のようです.
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この保存状態はとてもよくいかにも恐竜の骨という感じがしますが,カメラは窓が光るので写真を撮るのが難しい.
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小屋の反対側からの写真ですが,全体がわかるでしょうか?
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小屋の外はこんなふうに層理面が水で洗い流されたような地形.
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地層の走向と傾斜を計ると,ゆるく南に傾斜する地層.
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新旧のデジタルとアナログのクリノメータ.ここで面白い議論が.一緒に
言ったコンケン大学の地質の学生さんからなぜアナログのメータは東西が逆なのかという質問.彼らはデジタルしか使ったことがないようで,アナログの仕組み
がわからなかったみたいで,日本の案内者が説明をしていました.
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あと足元に散らばる石灰質のコンクリーション.ある層準に乗るようで古土壌の形成と関係するという説明を受けました.
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拡大すると白いコンクリーションの様子がよく見えます.案内者の久田先生の関連研究はhttps://www.jstage.jst.go.jp/article/geosocabst/2009/0/2009_0_155/_pdf/-char/ja
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新鮮な部分はやはり紅い砂岩です.最初のサイトに比べるとやや細粒かな.
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完全に紅葉した木もあって,熱帯とはいえ冬の佇まい.
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次のNo.2のサイトまで山道をたどります.例の大きな落葉を踏みしめて.
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草原に出ました.
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あたりは礫まじりの岩石に変わってきました.
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途中景色のいい展望台に立ち寄りました.紅葉がきれいですね.
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さてNo.2サイトに到着.ここはDinosaurs Cemetaryと名付けられた場所.
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長い階段を登りつめると発掘現場が保存されていますが,我々の行ったときはわずかに脊柱の一部が残るのみ.
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しかし6体の恐竜が密集した発掘の詳細やシリントン王女が立ち寄った場所などの説明がありました.
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さてそのあと,今度はfossil Cemetaryという地点を探してうろうろ.どうもこの岩石がそうらしい.石灰質の貝が密集したサイト.
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カキ床らしいのですが,なかなか分離した貝を見つけるのが難しい.
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2枚貝の専門家の巡検幹事のW先生がこれがそうらしいと教えてくれた部分の写真です.
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さて山を降りて車の待つ場所まで.そこに水平な地層が見れました.みなさんは靴についた泥を取るので必死ななか,W先生はちゃんと地層の向きを測っていました.
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こちらも大変ゆるい傾斜の地層です.地表近くで風化しているのかとても中生代とは思えない柔らかな地層です.
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