2018年初夏 チバニアンサイト見学 2020年01月17日公開,2021年05月10日写真入れ替え,改訂.

FaceBookに公開していたチバニアンの見学のときの記事を掲載します(祝チバニアン公式認定!).
この記事は2018年の幕張の日本地球科学連合大会参加の翌日のものです!現地は今は変わっているはず.(2021年5月10日に改訂しました.岡田先生の地質学会での下記の講演を聞いて少し写真を追加しました.
講演は下記で見れます.大変面白いです!下記の記述は2018年当時のものです.)
https://www.youtube.com/watch?v=4SXi-w76gWQ


行ってき ましたチバニアン!天気にも恵まれ,なかなかいい場所でした.月曜日平日の午前ということで空いてました.専門家はいなかった.子供が川で遊んでいまし た.写真と動画を撮りました.ヤマヒルが生息する場所に近いと聞いて,恐れていたのですが杞憂に終わりました.それとJpGUの高校生セッションでは附属 高の地学部の研究が奨励賞を取ったようです.良かった.
http://www.jpgu.org/highschool_session/…/2018report_0521.pdf

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養老渓谷の入り口にあるチバニアン(千葉セクション)の露頭.ラテン名だとチビアンになるが語呂が悪いのでチバニアンにしたとか.幕張の招待講演での研究統括岡田先生(茨城大)のお話.左に階段のあるあたりがニュースで取り上げられている場所.サンダルでざばざばと川を歩いて渡って写真を撮りましたが増水時は注意が必要. 近づくとこのように古地磁気測定のコアサンプルを抜いた1インチの孔が多数空けられている.一応ヤマヒルの生息地帯に近く,雨の日などヤブに入るのは気をつけた方がいいらしい.左奥の階段の上側が下の詳しい説明がなされている泥岩の古地磁気サンプリングポイント.中央看板の右側が,説明のないサンプリングポイント(後述)
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コアサンプルを抜いた孔に地磁気の測定データ別に色分けされた杭を入れてある.赤が逆転層,緑が現在と同じ向き.黄色がはっきりしない遷移部分.中央に横切る掘られたような水平線が承認後に地層境界となるはずの白尾火山灰層(御岳からの火山灰).人が掘ったのではなく,染み出す地下水で火山灰が流されたとBSフジのこのサイトを特集した番組で言っていた(5/24追記) スケールが置かれている層準が百尾火山灰層.地磁気逆転はその1mほど上の層準だそうです.岡田先生の講演より(2021年5/9の講演動画より)
https://www.youtube.com/watch?v=4SXi-w76gWQ
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おそらくGSSPの鋲が打たれるはずの百尾火山灰層のクローズアップ.水が滲み出しているのが重要で,これのおかげで地磁気サンプルに古地磁気が消されずに保存されたと,これも岡田さんが講演で述べられている. 白尾(ビャクオ)火山灰層は削られて掘れている.中央に黄色い火山灰の色が見れる部分がある.上下は厚い泥岩.この泥岩が上下に連続しているのもこの地域の重要な点だそうです.
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横から崖を見たところ.中央にある百尾火山灰層は正確な年代(77万年前)が測られているのでその層を中心に上下で地磁気測定が行われている様子がよくわかります. こちらはより上流側のサンプリングポイント.特に細かい説明がなかった.
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上流域は少しずつ下部の地層(砂岩)が出現してくる(2021年5/11追加). 天気のよい日でこどもたちが川で遊んでいる.ポットホールにも注目(2021年5/11追加)
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超広角レンズで全景を納める.右の方に下の砂岩層が出てくるのがわかる. 駅へ帰る道すがら,養老川の橋から撮った河床の様子.川床の砂岩か泥岩の侵食された模様が見事だったのでこれを写真に録った.ポットホールとその亜流みたいな不思議な模様の連続.このでき方は研究対象になると思った
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ここからは,チバニアンへの行き方を紹介.千葉からJRで少し走って五井という駅からはこのローカルな1両編成の小湊鉄道に乗る.何となく地学実習の補講で行った貝塚の水間鉄道に似ている.歴史は古く百年を迎えているとか. とてもローカルな月崎の駅.千葉から1時間半ほどの道の
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左が駅で右が唯一のコンビニ?ここの店番のおばあさんに,チバニアン発見以来の人の出入りを説明してもらった.ヤマヒル対策のスプレーを買いたかったが当然売ってなかった.また晴れた日だったのでその心配もなかった.
1日200円と格安のレンタサイクル.車で行く人が多いのか,この自転車の予約はそれほど需要がないのでやっていないということで,さきほどの店のおばあさんに借りる手続きをする.
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こちらは駅から自転車で向う途中のアクセス道路に標識が整備されています(2021年5/11追加). 露頭への路の入り口には,きれいな新設された駐車場(無料)と土産物屋さん.どれだけ地元の期待が込められているかが良くわかる.ここまで月崎駅からレンタル自転車で約15分(やや上りがあるので一部自転車を押す).歩くと30分から40分らしい.
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川への遊歩道入り口の看板.ここから川の方に降りていきます. さらにジオパークの案内看板.あとは一番最初の露頭に続きます.
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毎度関東出張で使っているバニラエア.今回も早くチケットを買ったので関空成田往復13000円余りと格安.でもこの6月からは関空成田便は就航停止とか.残念. 幕張学会での,自分のポスター.タイの科学高校(KVIS)での授業実践について.
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附属高校地学部が知り合いの宇都宮大学I先生にご指導をしただいているところ. 古い知り合いの,この道の先輩のB先生の紀伊半島南部の砂岩に含まれるジルコンの解析のポスター発表.


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