§.自作研磨機製作レシピ  2020.01/21, 01/28,04/11, 2021. 01/25

自作研磨機製作(包丁研ぎ機改良)本格版(軸の加工に卓上旋盤を使います.ない場合はアクリルブロックや3Dプリンタ作成品で代用できます
2021年1月,3Dプリンタバージョンを追加)


材料表
ベース機材
新興製作所 ホームスカッター STD-180E
ダイヤモンド切削盤
uxcell ダイヤモンド研削盤 外径180mm グリット180
W3/8の逆ネジとナット Monotaroより購入
アーバー(治具)
アルミ丸棒 直径22mmより卓上旋盤加工

ベースとなる器械:SHINKO 新興製作所 ホームスカッター STD-180E(下図,ネット通販で1万円以下)



ダイヤモンド切削盤(AmazonやAliExpressで直径180mmのもの,#180あたりがもっとも適当.ほかに#320か#400があれば充分,180mmがなければ150mmでもなんとか可)
あまり細かい番手のダイヤモンド砥石(#1000以上)は薄片が吸い付いてうまく摺れない.仕上げ摺りは今のところ手摺りが一番適当.
筆者はAmazonで
uxcell サンディング研磨ディスク ダイヤモンド研削盤 フラットラップ 外径180mm グリット180
を購入.1369円と格安.以下の写真.これ以外に#320も同時購入.



※ このダイヤモンド研削盤は,包丁研ぎ機に最初からついてくる円盤砥石の上に載せて固定することになる.従って下記のモーター軸に組み合わせるアーバー(治具)以外の面倒な工作は不必要.

さらに材料として,W3/8の逆ネジ(左ネジ)の寸切りボルトとナットをMonotaroから購入.※逆ネジ(左ネジであることが重要)
ナットは以下
https://www.monotaro.com/p/4221/2274/
ボルト(寸切りのもの,W3/8長さ10cm,以下)を4cm程度に金ノコで切って用いる.
https://www.monotaro.com/p/6906/2385/

アルミの丸棒:モーター軸に軸を継ぎ足すアーバー(治具)を作ります.

※旋盤がない場合は,アクリルブロック(高さ20mm,Amazonなどで購入可)や3Dプリンタ作成品で代用できます.穴あけのみボール盤かドリルを使用します.
以下に3Dプリンタで製作したアーバーを紹介します(2021年1月追加).


3Dプリンタは,数ある機種のなかから,安価で定評のあるEnder3Pro(売価約2.5万円)を選択.購入直後でフィラメントはとりあえず付属したものを巻いている.
Fusion360(個人使用は登録して無料,Windows10上で処理)を用いたCAD設計画面.このソフトでまず.stlという形式のファイルを作る.ここで試作にスライス用の.stlファイルを提供する. なおFusion360は大変有用なCADソフトであるが,操作にくせがあり,最初はとまどう.しかし慣れるとすでに作ってあるCADデータから修正など で簡単に次のモデルを作れることがわかる.さらにここでのように例えばドーナツ型のモデルを作るときは,あらかじめドーナツ型を平面に製図して,それを 「押出し」で立体化する方法と,先に円柱を作っておいて,その円柱の上の面から中心に孔を掘る方法などがあり,それぞれ一長一短で,状況により使い分け る.この例では,中心孔にネジ溝(それも左ネジ)が切ってある.これらもCAD上で可能.これには驚いた.
次に同じくスライス用のフリーソフトCura(筆者はLinux版を使 用,Win,Mac用ともにあり)で.stlファイルから,目的の3Dプリンタに即応したスライスファイル.gcodeを作成する.ここで使用する3Dプ リンタの種類や,部品を印刷する際の樹脂の詰め具合,外壁の幅などを決定する.岩石研磨機のような水を使用し,力がかかり,かつ高温になる可能性がある場 合は,印刷用フィラメントとして,ナイロンやPET樹脂を用いる方がよいとされる.しかし筆者は試作であるので汎用のPLA樹脂フィラメントを標準の印刷 温度条件で用いている.ただし,部材の充填率を40%に,また表面の部材の厚みを標準の倍化している.なお本試作では,一部オーバーハングする構造がある ので,サポート材の印刷もチェックしている.これで作成される.gcodeファイルを3DプリンタにマイクロSDカードで渡して,印刷を行う.
旧来のアルミ製との比較.結局CADで作れた中心孔にネジ溝なのだが,印刷では,熱で膨れたり,細部が消えたり,歪んだりするので,やはりそのままではボルトを入れるのは厳しい.
そこで,逆ネジの3/8W(インチネジ)のタップが登場.タップ回しは 今はなき,Made in Japanの工具メーカーNiwa製作所製.オークションで入手.回すときのバランスが絶妙で,可動部のどこにも隙間がない.まさに日本のものづくりの鏡 みたいな製品.私の工具の中の宝物.
旧来のアルミ製と,3Dプリンタで製作のPLA製との比較.水を使う状態での耐久性がどうかはこれからしばらくテストが必要.

従来どおり組み付けたところ.ダイヤモンド砥石は#320の直径180mm.Amazonからの購入.




以下改造の手順を示す.包丁研ぎ機のモーター軸との結合に卓上旋盤で作ったアーバー(取り付け治具)を使用.アーバーの高さはちょうど20mmが適当です.
上記ダイヤモンド研削盤を便宜上ダイヤモンド砥石と呼ぶことにする.

img_5170.jpg img_5174.jpg
中間アーバー(ダイヤモンド砥石取り付け治具)を作るところ.手持ちの22mmの長いアルミ丸棒から短いものを切りだす.
一番左が最初候補にあげた鉄の丸棒(結局使わず).中央と右は左図のアルミ丸棒からさらに短く切り出したもの.右のものは下孔をあけたところ.
img_5173.jpg img_5176.jpg
ネジを切る下孔を卓上旋盤で開けているところ.旋盤は切った端面を削るのと,中心の穴あけに使用.孔径は8.5mm.
下孔をあけたアルミ丸棒にネジを切る.タップは左インチネジのW3/8(Monotaroなどで購入可).アルミなのでそれほど力は要らない.まっすぐにネジを切ることだけに集中.ネジは逆ネジなので,通常と逆の左回りに切ることに注意.
img_5187.jpgimg_5190.jpg
ということでアーバーが2個完成.アルミ丸棒の直径は22mm.
アーバーと継ぎ足す寸切りボルトを金ノコで切断して作ったダイヤモンド砥石押さえの軸.構造がわかりやすいようにダイヤモンド砥石を敷かずに写真を撮った.砥石面よりわずかにアーバーの面が下に位置する.
img_6240.jpgimg_3809.jpg
スコヤを当てたところ.0.5mmくらい隙間があるか.
さてこれらの部品の組み立て.
img_3822.jpgimg_3827.jpg
組み立て部分は連続Gif画像にしました.クリックしてご覧ください.
逆ネジのナットを締めてダイヤモンド砥石取り付け終了.
img_3830.jpgimg_6304.jpg
水タンクの取り付けと,水よけの板(百均などで薄いスチロール板を買って切る)の取り付け.水タンクの下に潜り込ませて固定している(クリックして拡大).
ダイヤモンドディスク.#180と#400の粒度の違い.かなり使い込んだ 状態.最初は食い込んでいないダイヤモンド粒が表面に多くあって,引っかかりがある状態だが摺るうちに,すぐに取れる粒は取れて平滑な印象に変わる.それ でも端の部分と中心に近い部分にはまだ引っかかりのある粒が残るので,それを避けて中央部を主に使うようになる.平面性は使っていても変わらないように思 う.
my_photo-130.jpg my_photo-131.jpg
USB顕微鏡によるよく耕された表面の写真.#180.右の#400に比べて粒が大きい.スケールは全幅が約13mm.
同じく使い込んだ#400の表面の様子.
画像に含まれている可能性があるもの:植物、屋外 写真の説明はありません。
NikonS型による,拡大写真.幅2.2mm.こちらは粗い方の#180.照明を横から当てている.かなりきれいなダイヤモンドの透明な粒が見えてくる.結晶面のきれいなものもある. こ ちらは細かい方の#320の拡大写真.赤いマジックで囲んだ中央に少し大きな粒が見える.これがどうも傷を作っていたようだ.一応原因を発見.明日たがね か何かで叩いて頭を凹ませようと思っている.ダイヤモンドは叩くと鉄の板にめり込むはず(⇒期待).視野幅は約2.2mm



Copyright(c) by Y.Okamoto 2020, All rights reserved.