Geoscience_ReminderをDiaryから集めました.何かの参考に 2005Sep-Dec
2009.04/27更新(いわゆるアカデミックネタです.自分のための備忘録で,もちろん内容は無保証です)


さて昨日以来の続き.とりあえず数値地図データは2次メッシュ4個分の統合まで完成.ここから任意の緯度経度での切り出しを考える.
切り出しは数値地図の2.25秒,1.5秒格子をi,jに変換して切り出すが,これが何とも苦労.いつものことながらきっちり整数値に合えばよいがそうで ないと少しずれたりとややこしい.とりあえず何とか中越地震の地域の切り出しを行う.北緯を37.0-37.6東経を138.500-
139.3として1280*1440の格子の作成. xyzとpgmは無事終了.
これに5月の連休に作りかけた震源表示のpovray用のファイルを合体.
povray +Itest.pov +Otest.ppm  +FP +W1600 +H1200
とレンダリングするが,なかなか地図と震源の摺り合わせはややこしく,今日はこれまで.
2005 12/30(金
Keller,SmitのK/Tクレータ年代論争,堆積学はまったくの素人だがここを見る限り, Smitの完勝と見えてしまうのだが.大体調べたい人にはどなたでもpolished thin sectionsを見せますよというオープンマインドがすでに勝負を決めているような.どこかにオッカムのカミソリの話しが引用されていて,真実はより単 純なモデルを好むというのを私は支持する.さらにDEM(discrete particle modelingあるいはdistinctive element method)などの続き.これの2次元ものをちょっと年末にかけて調べたいのだが−−.あとnature debateのearthquake predictionこれ翻訳がないのなら,作る必要がある.予知に楽観的なMAX WYSS先生もUnfortunately, human psychology is such that hasty workers and true believers will always mess around with the problem of earthquake prediction that fascinates them. と述べてhasty workers and true believersを戒める.議長?のIAN MAIN先生もIn Japan, particularly in the aftermath of the Kobe earthquake in 1995, there is a growing realization that successful earthquake prediction might not be realistic13と 述べてどちらかと言えば懐疑派かな.However, as noted by E.B. Wilson, without proper controls the empirical approach can lead to absurd conclusions, for example that the beating of tom-tom drums will restore the Sun after an eclipse.と述べる予知否定派最右翼ROBERT J. GELLER先生は言うに及ばず.2005 12/06(火

GERTA KELLERJan Smitの続き.後者はもちろんAlvarez擁護派の急先鋒で,Kellerのいちゃもんにことごとく的確に反論している.特にこれは論拠も明解 でたくさんある生痕(J-shaped "burrow ")と称するものが実は1つの画像の使い回しであるなどと反論.確かに良く見ると砂の位置が同じ写真が2枚見える.all these "data" and "evidence" are interpretations, not facts.−−− Here Keller is playing poker, and I called her bluff.などと手厳しい.The "Rhizocorallium burrow" shown by Keller et al. are not burrows, but flute casts.と堆積構造であることを述べている.私が見る限りSmitの方がサイトで露頭写真やボーリングコア写真まですべて公開しているし,信用できる ように思えるのだが,−−.Multiple spherule layersもここの図を見る限 り説明がつくように見える.2005 12/01(木
週末「はやぶさ」の快挙が伝わったが,マスコミがほとんど取 り上げていない.この値打ちが多分わからないのだろう.と思ったら,いつも辛口の元地学部員のこの方の日記.昔子どもの頃宇宙ものの解説本にかなら ず載っていた「光子ロケット」と「イオンロケット」.50年近くを経て一方がちゃんと実用化されていたのだ.
 「論争地学」関連でGERTA KELLERとJan Smitによる2003年に降って湧いたK/T debate関連 ページがこちらにも.Chicxulubクレータの時代を巡って,ボーリングコアの解析から,クレータの形成年代がK/T境界より30万年ほど前 だと主張するKellerの主張とそれを批判する元祖Alvarez派のSmitによる仁義無き戦いの様相.要するにクレータの直接関係する礫層の上に静 かな堆積物が30万年分もたまっていて,それには生痕もありこの間白亜紀は続いたと主張する.さらにこれに隕石衝突はマルチプルショックだったとする主張 も入り,様々に議論の応酬が続くが,今日読んだ限りでは表面上はKELLERの主張の方に根拠があるようにも思う.ただ30万年分の堆積物が本当に静かに 堆積したのか単に衝突のショックに伴って複雑な構造になったのかについての両者の主張の溝はまったく埋まらないように見える.ここに両者の 論争をしめくくるエッセイがあるので明日これを読むつもり.2005 11/28(月
Shaviv のGSAtodayの論文を空き時間に訳す.こ こにも紹介記事.こ こに化石に関する関係記事.これに対するEOS に載った反論.さらに「ホッケースティッ ク論争」に関して,IPCCの立場を支持するMannに対立する立場のMcIntyre & McKitrickのサイトを見つける."The Hockey Stick Debate: Lessons in Disclosure and Due Diligence - Color Slides," をとりあえず印刷.2005 11/22(火
あと,地球温暖化に関してCO2がプライマリドライバであることを否定するかのような,CO2の増減とアイスコアからの気温推測との間のタイムラグに関 する議論はここここな どに.
前者ではさすがに Does this prove that CO2 doesn't cause global warming? The answer is no.と退ける.
後 者では,The Fischer team's analysis was published in the March 12, 1999 issue of Science.より
In fact, they said, the increases in CO2 lagged the warming by 400 to 1,000 years! の記述を紹介し,さらに

"This confirms that CO2 is not the forcing that initially drives the climatic system during a deglaciation," they wrote in Science, March 14, 2003.では
Fischer findings (that CO2 increases lagged behind the Antarctic warming) but say argon gives them a more precise estimate of the lag-800 to 200 years.とさらに細かい解析を紹介する(これいずれもちょっと元論文のエスティメイトからの計算が合わない気がするが−−).いずれも南極のアイスコ アを詳細に分析したもの.
 あと物議を醸し出した温 暖化宇宙線説へのリンクとその反 論へのリンク
 増田富士雄氏の記事でよく分ったのは,ミランコビッチサイクルは氷期にのみ明瞭に現れるという点,氷期と間氷期の地球の循環は別物だという点.さらに数 千年以下の細かいダンスガード振動などは天文学的インプットではなく,むしろ海洋低層循環の内在的なメカニズムで理解する必要がある点.など.
2005 11/17(木
JGRのGranular cylinderの雪崩崩壊についての数値実験の論文.DEMと長波近似のまるで津波の差分方程式のような何とか方程式を解く手法との比較を載せる.たし かに体積変化を無視して変形だけを考えれば水の波と同じことになる理屈?ちょっとまだ詳細は読み取れない.2005 11/07(月
ここにケイタイ用の地磁気センサの記事.ホール素 子を使うらしいのだ詳細は不明.しかしわざと低感度のものを駆使しているのがなかなか興味深い.あと専 門家の方地 磁気異常の学部講義資料.ここにはエクセルを用いた重力ポテンシャル計算などの例もあり勉強のし直しには好都合.もうひとつなかなか興味深いこの方の「年 代学いろいろ」数理地学という講義の中の資料みたい.演 習問題もなかなか優れもの.ア メリカ巡検のページもある.学 生がハンマーを持つのは禁止と書いてある.やはり米国の国立公園は規制が厳しいみたい.2005 11/05(土
P-T境界 絶滅事件について調べる."Murder on the Orient Express" hypothesesで有名なDouglas H. Erwinのサイトがこここ こにも彼のpdf.著書はこれみたい.こ こにはCowenという人の地球史のWebリンク.あとSantafe研究所高校生向けのサマースクールgeotimesのサイトにはOzone link to Permian extinctionなんていう記事も.Volcanic prepping for dinosaur extinctionはK- T境界の頑強の火山説を紹介.ここにはアーカイ ブも.2005 10/29(土
GSA TodayThe extinction of the dinosaurs in North America David E. Fastovsky and Peter M. Sheehanを通勤で読む.このところ朝7時の電車でときどき座れるので楽.おおまかには北米の恐竜絶滅をフィール ドで見る限り,恐竜漸減の証拠はない.極めて短期間に絶滅したとしか思えないというアルバレッツ隕石衝突仮説に都合のよい内容.今年春の論文であることが 重要.2005 10/25(火

ちょっと地磁気関連で調べもの.こ こに無定位磁力計の記事.その関連で,何でも超伝導磁石の谷間にカエルを浮かしたと かいうNatureの記事を発見.こ れ当時はちょっとした話題になったらしい.その関連で磁気浮上がらみのおもちゃた ち.また電 子コンパスICの記事など.2005 10/23(日
元素周期表ネタ.何か百人一首みたい で面白い.そこで二首.「パンドラの箱のがらくた飛散して,見かけぬ灰にフェルミ名残す」「人殺し目指した昔,ゲルマンの今はITの縁の下に埋もれる(字 あまり)」2005 10/21(金
昨日の三葉虫の這い跡は,カナダの学会で手 に入れたhttp://whatonearth.org/ が発行してい るWhat On Earthという ニュースレターに載っていた.これやはり昨日みつけたのと同じここのものの記事.大 学で教えた学生の家を訪ねていったときに,その家の人に大きな三葉虫が海岸にあると教えられてそれから見つけた云々という話.夕方凄い蚊の群れに追われて 家に逃げ帰ったなどの記述.あと続きで石炭紀の巨大昆虫ネタを探す.下記にやっと巨大トンボ,翼長72cm(29inch)のメガネウラの話しが元論文よ り出ているのを見つける.しかしこれ石炭紀ではなくPermianなのね.
http://www.windsofkansas.com/elmobugs.html
http://www.windsofkansas.com/lifesize.html
http://www.windsofkansas.com/other_sites.html
http://www.ub.es/dpep/meganeura/meganeura.htm
それにしても上から2つ目の長さ2m,幅40cmを越すムカデといい,とてもこの時代に棲む気はしない.
こ んな本も欲しくなる.
ここによると
Meganeura monyi(仏)とMeganeuropsis americara(米)などがあるらしい.
cockroach fossilsはここLARGEST FOSSIL COCKROACH FOUNDという記事.でもこれまだ3.5inchと小さいな.石炭紀の森林のサイトには Larger species were up to 1 foot long. という記述.しかしまだたどり着けない. デボン紀のサイトな ど.2005 10/11(火
連休の2日がかりでGDSTodayのアーカイブにあるThe Ediacara Biota: A Terminal Neoproterozoic Experiment in the Evolution of Life by Guy M. Narbonneをまじめに翻訳する.孫悟空に出てくる女のお化けの扇いでいた扇子に似た Swartpuntia germsiなどこの妙な生物群がどんどん身近になる.関連文献からConway Morrisはバージェスを仕上げたあとこのあたりに関わっていることを知る.Exciteの翻訳サイトとSeikoの電子辞書片手で結構作業が進んだが 古生物の用語でどうしても訳がないもの多数.でもこのところ,地震関連より古生物関連をはるかにたくさん読んでいる気がする.
ということで訳の見つからない用語について調べた
<EdiacaraBiota関係Web>
http://www.yale.edu/ypmip/locations/mistaken/
http://ethomas.web.wesleyan.edu/ees104/lect7a.htm
http://www.ucmp.berkeley.edu/vendian/critters.html
http://ethomas.web.wesleyan.edu/ees104/lecturephylum.htm

それとは別に雨が降り続く晴れの特異日10月10日に関する調査
ここには2000 年までの30年間のデータがあるが.特に10月10日が晴れが多いとする根拠はないと述べている.11月3日についてはこのサイトに あるが,大阪では近年雨が多い.このサイトも 特異日が載っているが10月10日は特に晴れの特異日とはしていない.ちなみに拙作の日記によると10日の昨年は台風一過のやや暑い休日一昨年は天気の記述な し.沖縄から帰って間なしだったのだ.2005 10/10(月
夜に入って,調子に乗って,The Chengjiang Biota: Record of the Early Cambrian Diversification of Life and Clues to Exceptional Preservation of Fossils by Loren E. Babcock他 の翻訳にとりかかる.この本欲 しいけど値段がねえ.
あとカナダがらみで三葉虫の這い跡の凄い写真をどこかで見たのを探しているのだけれど,biggestとtrilobiteで検索するとここがヒットする.全 長70cm超えと書いてある.確か這う跡はもっと凄かったような,ーー.カナダでもらった資料にあったかも知れない.あとコンウエイ・モリスの本をこれか ら訳そうと思ってたら,こ んな所に要約をされている方が.
 あと石炭紀の巨大昆虫ネタを探すが,こんなサ イトがヒット.ちゃんと流体力学で議論されている.でもこの世界最大の石炭紀の昆虫に関する一次資料がまったくみつからない.一体みんなどこから 翼長70cmのとんぼなどと書いているのだ?
 その後ちょっと探し物.まずあのサンタフェ研究所のサイトから,昆 虫の地球史みたいなPDF.これ読みごたえありそう.2005 10/10(月
ナショナルジオグラフィのTVでフィリッパというオーストラリアの女 性研究者のナノ生物のドキュメントを見る.反対者や結局ボツに終わる資金援助の話しなど学問の世界のドロドロした内幕を描く.2002年までの経 過しかなく,その後が気になる.オリジナルの米国鉱物学雑誌への論文は彼らの名付けたNANOBESを 扱うこ こでみることができる.海底下3-5kmで100℃以上の環境下のトリアスからジュラの砂岩の中に発見したとある.2005 09/19(月
例の気候温暖化は宇 宙線かCO2かという論争の両論文,エディアカラ生物群,K-T境界もの,Ryanの 黒海洪水伝説を批判する論文など.早速温暖化論争の論文を帰りの電車で読み出すが,2ページで寝入ってしまう.2005 09/17(土
台風がらみでちょっと米国の自然災害について調べた.気象災害の1980年以降はここが詳 しい.死者,被害額などがあるが少し細かすぎる.Drought/Heat Wave Summer 1988 estimated 5,000 to 10,000 deaths (includes heat stress-related).というのが群を抜いて大きい死者数.洪水やブリザードによる死者は結構あるが,ハリケーンによるものは数10人規模と意 外と少ないのがわかる.こ こにカテゴリー5のハリケーンの歴史的被害リスト.さらに死者数10位までのリストがここに ある.これによれば1928,1900のものを除くと死者数は600までとなる.また地震による死者数はこのページ.これも April 18, 1906 San Francisco大地震を除くと意外と少ないことが解る.ちなみに世界バージョンはこれ.中国の被害が際立 つ.
 これに対し,日本の台風,地震の死者数などを簡単にまとめたサイトがここ.特に 台風についてはデ ジタル台風防災システム研究所の台風のページなどが詳しい.特に後者は歴史的台風災害がコンパクトにまとめられ ていて,教材として好適.狩野川台風の中心気圧877mb、最大風速75m/sには驚く.これを見れば日本はかつて自然災害の中で台風の死者が大変多かったこ と.そしてその台風の死者数が最近激減したことがわかる.砂防ダムから始まり,堤防その他の治水関連の土木工事のおかげと言える.単純に公共事業が無駄だ とは言えないことが数字で言えるように思う.こと台風に関してだけは日本は災害(防災)先進国となりつつある.この分野で日本が世界に貢献できることは山 ほどある.地震についてはまだ何とも言えないけれど.
 あと台風関連で,こ こに命名法.それと多分USのものと思われる,雷,トルネード,洪水,ハリケーンの年別死者数
 最後にここには日本の歴史時代の 各自然災害の頻 度と規模の興味あるグラフ.死者数の大きい方で地震が出張っているのがわかる.先ほどの台風の死者数の激減がこれこれを比較 すると歴然.このプロフィールはなかなか見事なものでもっと教材として活用されるべきかと.さらにおまけで各種気象記録.先日の捏造事件のからみで法医学サイト.この中 のOJシンプソン事件の詳細が 興味深い.
2005 09/12(月
明日の高2の授業の下調べにちょっとWegenerを調べる.USGSの本からコ ピーを作る.こ の図が面白い.その後ホームズの地質学第3版より古生代末の氷河痕跡の部分を少しコピー.インドや南アフリカの氷河痕跡は19世紀半ばの発見だと 知る.Dwikaはぜひ行きたい所.ついでにこ れも印刷.あと関連をプリント.サーフィン途中でピルトダウン人捏造事件のサイト2005 09/07(水
台風の衛星写真を探す.こ こにあった. Super Typhoon Nabi was a Category 3 typhoon in the western Pacificと注釈にある.どうもaqua/MODISの元 画像は走査画像が系統的にずれている.ここはこの種の 写真の宝庫.ただリアルタイムで数が多いので,整理したギャラリーの方がよいかも知れな い.大きさ比較のためのKatrinaはこ れが適当だろう.大きい画像では例の眼の中の詳細構造が良く見える.また渦の中のカリフラワーの頭のような積乱雲の塊が等間隔に近く分布していう のが興味ある.2005 09/04(日

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