<Diary with linux, geoscienceguitar & others> 2006.December
「備忘録/日記」(自分のためのメモですが何かの参考に,背景は初冬モードに変身

2006 12/31(日) 小春日和の大晦日,年に一度車を洗って,午後はgoogle mapで巡検サイトの地図チェック.
 DEMの大御所,Morgan女史のサイトを 見つける.私の実験などすでに実行ずみで,動画ま で置いてある.しかし予想に反して,シャープな境界ができていない.タンジェンシャルな摩擦を考慮しない私の簡易モデルと大差ない.これならまだ少し改良 の余地があるかと思ってしまう.良く見ると粒子間の摩擦のために,ときどき粒子が浮いているのがよくわかる.壁との摩擦の影響も大きそうな結果.これなら まだもう少し計算をしてみようという気になってきた.
 あと,エッセイ用に,丹生と水銀の関係を調べる.伊勢の丹生鉱山や大和水銀鉱山関係など.あと日本の氷河論争に関連して,関東ローム層の成因がまだよく 解っていないというのを見つける.一般的には箱 根火山など西方の火山の小規模噴火説が主流のようだが,こ の方のようにレス説を取る人もいる.

2006 12/30(土) 寒気は続かず,暖かい年末.郊外のショッピングセンターの駐車場だけが異常な 賑わい.
 DEMの初期画面をファイル化するために,ファイルの入出力を再び調べる.
http://www-cms.phys.s.u-tokyo.ac.jp/~naoki/CIPINTRO/CBEG/cbeg7.html
にはデータ列から,データを変数に読み込む手法.これ様々な震源データなどに応用が可能.結局書き出しは
/* write file  */
   fp=fopen("FPD_ini.txt","w");
   for (p=1;p<=PMAX;p++){     
     fprintf(fp,"%6.4f %6.4f %6.4f %6.4f\n",px[p],py[p],r[p],m[p]);          
   }
   fclose(fp);
読み込みは
    /* read file  */
    fp=fopen("FPD_ini.txt","r"); 
    for (p=1;p<=PMAX;p++){     
      fscanf(fp,"%lf %lf %lf %lf",&xx,&yy,&rr,&mm);          
      px[p]=xx;
      py[p]=yy;
      r[p]=rr;
      m[p]=mm;
    }
    fclose(fp);
てな形で処理.
 ようやくランダム粒子で逆断層モデル(FPD_11.c)を作ったが,いまいち.やはりタンジェンシャルな摩擦を考慮するモデルに進むか.
 計算に時間がかかるので,平行して今日届いた「学力低下論争」(市川伸一)を斜め読み.論争の2次元グラフがこの本の白眉.教育改革に賛成反対を縦軸 に,学力低下を楽観,憂慮を横軸に取った大変わかりやすいグラフ.これ昔,某予知論争で同じことを試みたことがあるがあまりに生々しいのでどこにも出して いない.この市川氏は学力低下は憂慮するが,その質が問題で文部省の教育改革路線は支持するという立場を明確にしていてこの点が苅谷氏と異なる部分であ る.いずれにしても情緒論,精神論に走らずデータを相手に議論するという立場は好感できる.ただ,これはいわゆる日本におけるPISAショック(2003年)の 前の年の出版なので,学力低下の懐疑論に終始している.著者が公立高校出身でいわば全人格的教育の渦中に育ったのとは異なり.「ゆとり論者」の寺脇氏が鹿 児島ラサール出身でつまらない中学高校時代だったと振り返っているくだりが何かこの問題のすべてを語っているような気がした.ちなみに上記のデータの出所 としてこのサイトは凄い!大河ドラマ平均視聴率戦争で戦うか都市の犯罪率などデータの山.
 gedit偉い!これでLinuxの鬼門の段組み印刷もすいすい.大概のWebの文章もこれで貼り付けて段組みで印刷すると,電車の中でも隣の人に覗か れないフォントで読める.
「アイン シュタインの教育観」寺田寅彦を調子に乗って印刷.数学の先生に厳しいし,世界史に対しても厳しい.視聴覚教材を奨励している.婦人の学問にも冷 ややかな見方か.彼の無垢な感性がちりばめられていて興味ある.彼の少年時代の逸話はこ ここ こに詳しい.gimpも印刷に成功.google earthの画像をjpgで高精度印刷.時間は少しかかるがVine3.2&cupsなかなかやるじゃない!

2006 12/29(金) 師走初めて空気がキーンと冷えて雪が待う.慌ててスタッドレスに履き替え. 500hPaの寒気はすでに退散?
 500hPaではすでに寒気は太平洋側に出ているようにも見え,次の寒気は東経60度付 近にあるが,まだ1週間ほどかかる?昨年の同時期には日本を始め,北米とヨーロッパに寒気の中心が居座っていたのが,今年は反対にその相補的な位置に寒気 が移動して,肝心の文明諸国に寒気が途切れているという妙な配置.1年でこんなに替わる気候の不思議.amazon中古で注文の「心にいどむ認知脳科学」届 く.脳組織(ハードウエア)と記憶や意識(ソフトウエア)の1対1対応を疑う私に凶となるか吉となるか.あるいはそれをDNAのコード(ゲノム)の並びと 生物に発現する機能と置き換えてもよいか.
 やっと自分の時間ができて,夕刻からDEMのコードをつらつらとさわる.まずは基本に立ち返って,あまり細かい制限を加えていないものから再び少しずつ 複雑に変化させていく.自然に塊が崩壊するのはうまく再現するが,横から力を加える場合はやはり歪みと反発力のコントロールが難しい.夜までさわってしば らく置く.明日はタンジェンシャルな摩擦をどう入れるかの思案に入る予定.
 geditはcupsで2段組のカラー印刷ができることがわかった(Epson PM-870Cの場合).これはcプログラムのデバッグに便利.

2006 12/27(水) なぜか今日も,学生時代の自宅があった近くの高校で練習試合.なぜかこの2 日,昔の住居に縁がある.
 帰りの電車で,「飢餓海峡」クライマックスのところに熱中していて,駅を乗り過ごし,1 つ遠い駅から自宅まで携帯のLEDで照らしながら,暗い夜道をとぼとぼ帰る.迎えにきていた家人にしかられる.それほどこの作品は一気に読めた.ぜひ雷電 海岸と下北半島を旅してみたいと思った.ただ,岩幌で殺された質屋の若旦那が傷を負わなかった理由と,八重を東京で訪ねてきた中年男の謎が最後まで解けな かったのがやや不可解.やはりこういうサイトもあ る.映画ではやはり三国連太郎が犯人役だったか.うなずける.それでも今日でdutyの仕事が最後.明日は振り替えた代休で1日のんびりすることにする.こ こにOSの宗教の解説.大変参考になる.フールプルーフ(バカ避け)という概念があることを知る.なるほど.ついで に「福音派」(Evangelicals)とファンダメンタリストとは違うという説 明

2006 12/26(火) かつて,しばらく住んだことのある団地の高校で豪雨の練習試合.帰りの道でズ ボンが泥だらけに.
 12月にしては珍しい豪雨.予報では北海道の道北だけが雪のマークに.ここ数日,通勤の 電車で水上 勉「飢餓海峡」に耽溺.家人が捨てようとした文庫本の束に見つけて,それからのめり込む.学生時代に水上勉は瀬戸内晴美と並んで最初に読み出した 小説家だった.高校の友人姉弟と初めて津軽海峡を青函連絡船で渡った早朝,そのお姉さんが,この暗い海を見ると「飢餓海峡」の暗い話しを思い出すと語って いた.いつか読もうと思ってからすでに30年が経ってしまった.『越前竹人形』『五番町夕霧楼』など当時読んだ作品は私の学生時代の暗い記憶の回廊のように残ったいる.今またその記憶を再体験 するようにこの暗い小説を読めることを喜ぶべきだろう.小さなポイントの活字でびっしりとまるでそこに現実の生活と地形があるかのように下北半島と渡島半 島を描くこの作家の非凡さに改めて感じ入る.久しぶりに読み終わるのが惜しいような小説に出あう.ちょっと学問はお預け.google mapで件の地理を調べる.スマトラ津波から2年.BBCはしきりにこのニュースを伝える.

2006 12/25(月) 一旦職場の荷物掃除.昼に日本橋で例のデータロガーを年末特価で入手.年末ら しくない嵐接近とか.
 職場の観測機器をそろえるための資料を物色.PCオシロや周波数カウンタ&発振器など幾 つかを候補に上げる.とりあえずこのUSBデータロガーをしばらくテストすることに.先日併設する大学2部の図書館で入手したDEMの文献は modified discrete element methodで期待したが,simplifiedではなく,やや 複雑な方にmodifiedされてあまり得るところなし.420円のコピー代が高くついた.あと,ちょっと頼まれ事から学力論争関係の本を漁る.市川,苅 谷のオーソドックスなものと,複雑系,脳科学関係のものを注文.あとサイトを幾つかブックマーク.これ苅谷も言うように,誰でも一言ある分野でしかも専門 家がぬるぽだと,言いたい放題になってしまう.飲み屋談義みたいな答申がどこかの委員会から出されてきても無理はない.

2006 12/24(日) ケンタッキーの前に行列,散髪屋も混んでいる聖夜.寒気だけが北米もヨーロッ パも出番なし.
 昨日は勝手知ったる某大学ゼミ室で,さる会議に参加.来夏のイベントの詳細を決める.夕 刻からは忘年会に.終わったあとお好み焼き屋で2次会.久しぶりにビールを飲みすぎ,やや2日酔い気味.昼前に起きだして買い物と床屋に行った以外は,家 でごろごろする.geotimesの アーカイブの地震関係の記事を覗く.あとHDDに記録したNHKの恐竜ものを見る.アルバータ州立恐竜公園の取材.なかなかよくできていて, 2003 年の巡検を思い出す.あとさっきのTVでcharと鮎川でWhiteRoom.相変わらずcharはうまいなあ.明日は代休のはずがまたまた用事 ができて出勤の羽目に.ちょっとWebでハードウエアを探す.「気の迷い」という好サイトのデータロガーの 記事を読む.

2006 12/22(金) 師走下旬に至るも寒気なし.昨年とのギャップに驚く.東西にだらだらした奇妙 な天気図が続く.
 通勤で最新のJGRを斜め読み.スペインの研究者のpivotを使ったsandbox や,米国の水がある場合のFDM,ANUの人の溶岩流再現のアナログ実験,南アフリカ地下のマントル構造のインバージョンなどが眼を引く記事.やっと元留 学生のL君あて,さらにカナダのD嬢あてのCDROMを送付.ちょっとクリスマスには間に合わない.和風カードの件.モデルは小 野小町と主張するが古典の女史に頭から否定され,百人一首で確かめるが結論でず.そもそもこのころに肖像画があったかどうかでしばし論争.
 自宅に帰ってTVでミュージックステーションの特集と衛星のフォーク&ロック特集を両方同時にチェック.KATUNのステージを見ながら,若者 と180度感覚のずれたどこかの大臣が変なコメント出すより,若い彼らに思いの丈を語らせたいじめ防止のキャンペーンを貼る方が100倍効果があると思う のは私だけか.下らない国策の委員会やこわもての生徒指導の先生より,ジャニーズ事務所の方がはるかに広範な若い人たちへの様々な良い影響を与えるメッ セージの伝達に役だっているといつも思う.くだんの番組ではドリカムの最近の歌と,昔のフォークジャンボリーの高田渡の画像が良かった.中島みゆきと
倖田來未が ほぼ同じ時間に出ていてどちらもなかなか良かった.少し前まで最近の唄などまったく鼻にも掛けなかったのに見るようになったのはひとえに生徒諸君のおか げ.

2006 12/21(木) ようやく今年のregularの仕事が終わろうとしている.ドイツから長い道 のり.また一つ歳を取った.
 xpaintと いう優れたツールを発見.直感でわかるし,ペイントよりも高機能.職場のVine4.0に色々困った点が見つかる.まずプログラムを直そうとgnome謹 製のgeditを立ち上げたところ,ことごとく文字入力で死ぬ.emacsは敷居が高いし困ったところに追い打ちをかけるように,xcdroastがエ ラーで焼けない.4枚ほどコースターに.どちらも原因がわからず,これでは仕事にならない.残念だが,時間ができたときに3.2に戻すことを決心.思い起 こすとmplayerの動画の遅さが4.0へのチェンジを駆動したが,xineが簡単に入ることがわかった今となっては4.0に上げる意味はあまりないこ とがわかった.開発者の方々には申し訳けないが4.1を待つことにします.
 暖冬はいよいよ本格的か.500hPaが妙な形で英国上空にHで暖気が.北米も寒気とは程遠く,原油価格が落ちる予感.先日の断層モデルアナログ-数値 実験対決論文の計算コードはDEMは1つだけであとは,ことごとく,FDMやFEMさらにはALEという聞いたことのないものであることがわかった.これ きれいな断層を書いているのだけれど,原理がわからないのではしょうがない.少しづつその自作DEMをさわるが,なかなかうまく行かない.とりあえず弾性 定数をかなり高くして,球を剛体近似して,時間刻みを細かくする試行続く.
ALE はarbitrary Lagrangian-Eulerian approachというらしい.ここここに も簡単な解説.ここに はもう少し踏み込んだ解説.さすがに工学系では実用ソフトが多く稼働しているのだ.今更ながら計算機科学の急速な普及に驚く.昨夜,割引は今日までよとい うメールに慌ててGSAのrenewal.最低の25ドルのみの更新.
 ドイツで世話になったL君とカナダから写真を送ってとメールをよこしたD嬢のために,写真の整理とCD焼き.結局くだんのxcdroastが役立たず winXPで焼く羽目に.クリスマスと新年の挨拶を込めて小野小町を描いた日本風のカードを駅前の文房具屋で仕入れる.300円もした.


2006 12/19(火) 忘年会をドタキャンして,休養を取る.さすがに通勤で立ったまま寝込むのは身 体によくない.
 このところ,USBのHDDケースを試す.これはLinuxで使えるしなかなか便利.こ れでHDD内を整理しようと思う.DEM関連で幾つかのサイトを探す.ノル ウエイ地質調査所Geodynamics サイト.大陸移動の動画がぐるぐる動く.Linuxマシン.ア ナログモデルと数値モデルの比較のページがあ り,Susanne Buiterというスタッフのページに,The Numerical Sandbox: 云々というpdf.これは凄い.各種数値コードを商用,非商用を問わず同じ条件で走らせたときの結果をアナログ実験と合わ せて解析している.こんなのを見るともう取りかかる前からやる気を失ってしまいそうだが.あとサンドボックスだけでなく,沈み込み帯の力学モデルなどもあ り,興味深々.pdfだけでしばらく楽しめそう.あとスタッフのこの方の写真には思わず笑ってしまった.米国 籍なのに強烈な自国政府への批判?日本の研究者でこれくらいの根性を持つ人がいるかな?教授は古地磁気の人かな.The Rodinia Jigsaw Puzzleなどという論文のpdfもあり,参考になる.久々 の見つけもの.

2006 12/18(月) この冬初めて空気が寒く切れる.しかし寒気は長続きしないとか.昨年の金剛山 はもうどか雪だった.
 ようやく本業が一段落.やっと溜まったコピーの論文などを紐解く.とりあえず年末年始と DEMに耽溺の予定で,関連論文を読み進む.すでにこれパック ものの有料ソフトが出回っているらしく,いまさら素人がスクラッチで書く必要はさらさらないのだが,やはりもの好きな私としては何とか自分のコー ドで自由に動かしてみたい.太陽がしばらく活発だったら しい.無 黒点期なのに珍しい.でもこ れは孤立した肉眼黒点だったらしい.とうとうケーキも買わない誕生日が過ぎる.幾つになったのかも忘れる始末.恩師より,古いVHSの巡検ビデオ 届く.潮岬で高層に飛ばす風船を見学させてもらったときのもの.これ元の8mmビデオが行方不明で探していたのだ.しかし今はこの風船も次第に過去のもの に.時代は21世紀の無情を知らせる.

2006 12/17(日) 早朝より東京往復.木枯らしで飛行機が揺れ,飲み物ももらえず.板橋の極地研 を初めて訪ねる.
 土曜日は知り合いのGISの泰斗M先生に大学でPC実習をお願いして,Grassの使い 方で1日暮れる.今日は6時すぎの電車で出発,先ほど21時前帰宅といささかくたびれる.JALの国内線はいささかお年を召したアテンダントばかり.揺れ がぶり返しせっかく朝食用にと買ったサンドイッチも食べれず.板橋までの乗り換えが微妙で,京急,山手線,湘南何とか線,埼京線と乗り継いで,やっと板 橋.間に合いそうだったので,研究所まで走る.O君の発表が始まったばかりのところに何とか滑り込み.講堂ほぼ満員で研究所のスタッフも多く,身の入れ方 がわかる.サンドイッチをパクついた昼食を挟んで午後も発表を見る.あと所内の見学でマイナス20℃の部屋に放り込まれる.ズボンと耳が寒い!あと展示物 と隕石の顕微鏡写真など.火星の隕石のシュードタキライト状のガラス質の部分が興味ある.隕石衝突のときにできたのかそれ以前のものかは解らないそうで, 鉱物粒の隙間の組成から,火星表面の大気組成が割り出せるそうで,火星起源とされているとか.20gに満たない小さなものらしい.SHRIMP IIを 見せてほしいと頼んだが,スタッフが不在とかで残念.そうそうに失礼する.
 自宅に帰ってきて,録画を頼んでおいたサッカーを見る.おおかたの予想とは反対に南米チームの勝利.スポンサーなどの圧力に屈せず?正しい笛を吹いたレ フ リーが一番の立役者か.天才も密着マークには自慢の大技も出せず.やはり組織はよく個人を制すのか?
 行きに空港で買った反 グローバリズム下流本を読了.20年前ならなるほどと感心しただろうが,さすがに21世紀にもなるとこの手の本 はやや粗ばかりが眼についてしまう.キャッチフレーズや攻め方は面白いが,最初から結論ありきで論理が粗く,これでは本物のグローバリズムにとても勝てな いと思ってしまう.大体今どき「貧しい少女が作ったナイキのシューズやボー ル」などという見てきたような表現をするなら,本当にその貧しい少女がボールを縫っているところを写真に撮ってから書いてほしい.1か月やそこら米国を取 材?したからという旅行記程度の観察で天下のグローバリズムを語らないでほしいなあというのが偽らざる実感.太った人々の考察や郊外の変容の視点は新鮮だ が,まずマクロ経済学から貧困やグローバリズムの 限界を示すべ きというこの方の論理の方が首尾一貫してはるかに<科学的>で あるように私には見える.残念ながら,世間の反○○運動というものの多くが(すべてとは言わないまでも),非論理的で情緒的でとても打ち倒すべき本体の論 理性や<科学性>に及ばないものが多いというのが残念ながらいつもの感想.

2006 12/14(木) 雨でも決してブレない,ロナウジーニョノの技術にプロの標準偏差の端の3%の才能に感動.
 高校の時の恩師から久々に電話があり,早速昨日電話.80を過ぎたので身の回りを整理し ているのだと,心なしか弱根の混じった声が聞こえる.思えばこの先生に出会えたから今の自分がある.地学の教師になろうと決めたのも高校1年でこの先生の 授業と巡り会った時であった.他の教師はほとんど嫌いで無視していたなか,何人かの尊敬できる教師がいた.この人達のような人生を歩むのも悪くないと感じ た.その感覚はまだ何も解っていないように見えて,今から思うとかなりいい線行っていたことがよくわかる.若者の感性を見下してはいけない.授業中,突然 手を挙げて,それまでの脈絡と何の関係もなく,「先生!妥協という のは良いことですか?」と問うた旧友のH君.今は公認会計士になったと風のうわさに聞いた.「太宰はいいねえ−−」とほとんど3か月ぶりに教壇に復帰して, 「今日は感動する手紙をもらったから久しぶりに授業をしにきたんだ」とほんの数人しか待っていなかった教室の我々に,独り言をつぶやいた現国のU先生.そ の1年後,三島由紀夫が市谷で割腹したのと相前後して,事故とも自死とも言える他界をされたと伝え聞いた.それらの恩師の方々のほんの些細な一言やしぐさ が今の自分のどこかの歴史を作ってくれている.この仕事の難しさと素晴らしさは多分そんなことだと,ちょっと考え込んだ.折りもおり,高3生が相談に来 た.3学期の授業をうけるべきかどうか.彼らにとってはそれが何か人生の大事な天下分け目の重要事のような真剣さだった.まじめな彼らに,受験産業はあた かも入試合格に何か最適解のようなものが存在して,君は そこからこれだけ偏倚しているから駄目だ,君の方法論はここが間違っているなどと,まるで最小作用の原理が存在するかのような幻想を振りまく.そしてそ れを真に受ける功利族が跋扈している.そんなユニークな最適解など 幻想に過ぎないのだ.みんな自分が最適と思う山麓をゆっくりと自分の方法論を信じて登ればよいのだと自分の経験を交えて少し話す.話してい て,それはあたかもファジー推論におけるメンバーシップ関数を用いた制 御理論に似ていると思ってしまった.
 EOSに載った,歴史地震とネオカタストロフィズムとの関係の記事.これなかなか興味ある.数日中に読むつもり.

2006 12/13(水) google logoは早くも元に戻った.12日はムンクの誕生日.恋多きも生涯独身とwikipedia書く.
 断層実験とスターチの物性を生徒に調べてもらっている.後半のクラスは7名とごく少数で 和気あいあいと実験が続く.ようやくテストの採点が終了.明日は久しぶりに代休を取る予定.今年の12月はなぜか偏西風の吹き出しが大西洋と太平洋に向 かっている.ランドエリアで下がらないのが暖冬の原因か.北米も暖冬で原油価格下落とか.暖冬でエネルギー需要が北半球で低下するとCO2レイトはどうな るのか?しかし今日の日経にすでにCO2の問題はヨーロッパと日本の問題ではなく,その何倍も放出している米国と中国,インドの問題との指摘も.EOSに は米国政府のヒアリングにAGUの気象専門家が出席して,温暖化を危惧する意見を述べたと書く.科学者は解っているのだけれど,それが政策に反映されない 米国の不思議な国策決定事情.死刑囚の何人もがDNA鑑定で冤罪だっ たという報告も.まあ国自体が偽装で戦争始めるような国だから仕方がないか.
 オークションで買った隕鉄,ひょっとしたらと擦ってみたが,ウッドマンステッテン模様どころか,何か流動したような模様が出る.溶鉱炉のスラグじゃない のこれ.やはり千円そこらでは本物は得難し.(
ウッドマンステッテン模様って何か酸で溶かすらしい.ひょっとすると−−−? 12/14記

2006 12/12(火) google logoがムンクの叫びに.この絵をオスロで見るまでは死ねない.美術の同僚の模写が自室に.
 いつも巡回している某火山研究者のサイトにバスタブサイエンスの紹介.すでに コーンスターチネタも広く流布しているようで,ちょっと再考.そのサイトに以前紹介のあった「物理測地学」訳本を早速ア マゾン新古品で格安購入.GPS測量が載っているのが斬新.通勤でEOS各号を斜め読み.そういえば今日のBBSはAGUでの北極の氷が2040年には溶 けてしまうという報告を繰り返し伝える.

2006 12/11(月) 500hPaは裾野がやや3波型に広がりつつあるような気がする今日.地上は 未だ暖冬模様.
 BBCがしきりにイランで開催されたホロコー ストカンファレンスを報道するが,日本では毎 日のサイトしか取り上げていない.米国がwithdrawのタイミングを計るなかで,次の中東情勢を考えるのには極めて重要なニュースのように思 えるが.googleはどちらかと言えばopnesourceよりと支持してきたが,この ニュースなどはなかなか興味ある.linux支援としてsunを越えるか.というよりgoogleを使い続ける理由はもちろん検索のアルゴリズム もさることながら,シンプルなトップページに尽きる.そして時折のセンスのよいロゴの飾り.2001年の正月にはすでに googleを使っているから,多分創業いらいのおつきあいか.ATA66の30Gを税込み13000円余りなん て,6年間の器材の進歩に恐れ入る.あの頃はまだ自宅の地震計が曲りなりにも動いていたのだと感動.このWeb日記を書き始めた頃である.昨夜から某掲示 板の音楽系が復活.これで睡眠がまた減る.
 starchがらみの実験の動画をyoutubeより落とす.ちょっと応用を考えるきっかけに.あとZepplinのトリビュートの幾つかを見る.結成 時のポテンシャルを乗り越えれなかったバンドというwikipediaの表現はうまい.それでも教則DVDを丹念にコピーし始めるとJimmyPageの 非凡さは幾らでも湧いてくる.ただものではないという謙虚な立場を捨てるべきでないことを悟る.

2006 12/10(日) 地学実習補講.熱心な質問にいまさらながらこの学問の難しさを感じる.まだ紅 葉をつけた木々が残る.
 予定を1時間伸ばして化石も探す.途中で教育大出身の熱心な夫婦にも応対して,バスにぎ りぎり間に合う.朝飲んだ咳止めで何とか風邪は峠を越したよう.再建中のM鉄道もそれほど客は増えたように見えないが,こんな歴史あるローカル線の一つく らい残しておけるような寛容な社会でありたい.夕刻,久々に訪れた近所の焼き肉チェーン店でまわりの家族客がみんなビールを飲まないのに気付く.当然注文 も質素なものに.もちろん新設された車でしか行けないショッピングセンター内なのだが,あまりの替わりように驚く.飲酒運転に厳しくなったのは知っていた が,こんな片田舎にまでちゃんと浸透してきたのはやはりキャンペーンの効果か.某居酒屋チェーンの株価が下がったというのがよくわかる.田舎によくある車 でしか行けないスナックはどうなっているのか人ごとながら心配.
 ふーん,この本に やけに風当たりの強い書評.経済学(あるいは批判覚悟で文系)諸氏の理系学問への恩讐の強さを感じるのは私だけか.経済学はモデル経済の上でのみ 成り立つか.それなら形而上学や神学のレベルと同じと揶揄したくなるもの理系ゆえのはしたなさなのか.あるいはまじめな形而上学や神学者からしかられそ う.何遍も書くけど年間3万人の自殺者の問題を少しでも解決できるのなら,いわゆる経済学で飯食う人々を許してあげてもよいのだけれど---.これ企業人 からの書評も聞きたいところ.-----学部1年以下の誤りのところでいつもうろうろしている私などは,永久に科学の摂理などには手が届かない役回りで, ----. 

2006 12/09(土) 私の12月寒波予想はどうやらはずれ.暖冬のヨーロッパも雪不足とか.心なし か偏西風の軸が北米よりに.
 粛々と行事やイレギュラーの仕事が片づきつつあり,ようやく研究モードに復帰しようとい う師走なかば.EOSで地面下の温暖化,GSAでハリケーンカトリーナによる洪水堆積物の解析記事など.某研究助成の申請書に締切直前に気付いてあわてて 送付.科研費も年末年始の休み中に申請書書き.咳が止まらない風邪に週明けから見舞われ,直らず.咳止めでもタンが切れず喉の調子悪し.今日は某大学の研 究者の出張講義のお世話.明日は地学実習の補講とこれから年末まで週末の休みなし.表題の暖冬は助かることは助かるのだが,ーー.

2006 12/06(水) ようやく来週の実験ネタを漁る.何とか目鼻が立ったか師走の雑用の山も片付き 始める.
 ffmpegの 再インストール.シノバー氏のサイトで,
http://shino.pos.to/linux/ffmpeg.html
の通りに,インストール.(Vine3.2).これで,flvをmpgに変更できる.例えば
ffmpeg -i starch_pool.flv  starch_pool.mpg

Vineを3.2に戻したときに.flvの音が出なくなってしまったので,mpg変換は助かる.

ちなみに上記ビデオは,たまたまコーンスターチの物性をサーチしていたときに見つけた,面白い大道芸.あと,ステンレス球の 2mmを小口の販売をしてくれるこの会社か ら直接500g購入.5000円と少し超えるが,多分格安.昔模型作りをしていたころにここがあれば,ーー.鉄道模型などにも引き合いがあるらしい.
 NASAの隕石月面 衝突ビデオ.昔天文ファンが月面に光りを見たというのはこれだったのか.25cmの大きさで大した光りかた.
 いやな負けかたの試合.ボールを支配しながら勝てない.サッカーはボールをキープするスポーツではなく相手のゴールに蹴り込むスポーツだという基本がど こかで掛け違えている.いつも思うがドリブルで1対1勝負し,なぜミドルシュートを打たないのかとか疑問ばかりのいつもの宿痾の負け試合パターン.遅くま で起きて損した.選手には悪いけど.

2006 12/05(火) 今年の手帳が終わりかける.コートを着た人が一段と増えた朝の電車で科研費ネ タをメモる.
 ドーキンス本と平行して,「生命とは何か」金子邦彦を読 み進む.かなり難解.のっけから機能主義の1対1対応に疑問を挟む書き出し.DNA vs.細胞質の話しもあって,敷居は高い.ただこれらの重要性はゲノムのわけのわからない折り畳まれた冗長性とあいまって,しばらく時代のキーワードにな りそうな予感.まずは「予定調和を疑え!」という古いスローガンを思い出す.ラム ズフェルド,ボルトンの大政,小政が去り,かのセルフィッシュな政府も12月はたそがれの国か.某裁判通信届く.師の孤独な闘いに心の中でエールを送る.
 2006年と2007年を激しく間違う.学会が終わったあと,急に英語に対するモティ ベーションも下がってしまって,仕事に流される日々.仕事場のメールは大学のサーバーがフィルターでSPAM表示をつけてくれるようになった,整理が簡単 になった.今まで20分ほどかかっていた時間が助かる.こいつらにSPAM除 去に掛かった時間×時給×日数の請求書を回してやりたい気分.

2006 12/04(月) ようやく冬もよいの寒さの夕刻.低く飛ぶ飛行機をしばし未確認飛行物体といぶ かる.
 本業も最後の詰めで休む暇なく,ただひたすらに日程が過ぎるのを追うばかり.国連で大向 こうを相手に悪魔払いの演説をした反米の闘士が再選のニュース.これよく考えるとキリスト教対決なのが興味あるところ.悪魔払いの対象だったかの国の四面 楚歌の大統領はかつての敵国ベトナム訪問で歓待を受けて殊の外喜んだとか.世界史は明らかに新しい時代を迎えているのがわかる.それが吉と出るか凶と出る かは解ら ないが−−.
 青森で大雪.温暖化で新潟の雪が緯度で4°ほど北上か?500hPaには経度60°に大きな寒冷気団のこぶが.これがいつ頃巡ってくるのか.北米は相変 わらず中央部で寒波のパタン.信号をLEDに換えると1/4から1/5の省エネ.私もこの 冬からできるだけネクタイを止めてセーターを着るようにしてるのだけれど,暖かい服は大事だ.住基ネットの裁判長自死.どこかの元諜報員よりこちらの死の 方がはるかに不可解.

2006 12/03(日) 朝は寝だめ,あと1日自宅のPCの掃除.数値計算ものをtar.gzに圧縮. 落ち葉の掃除などで暮れる.
 午後から,xawtvの設定.ch設定がどこかに行っていて,古いMOから.xawtv を探し出してコピー.でも何のことはない.光TVにしたので,chはUHFではなく通常のchに替わっていた.やや微調整が必要だがとりあえず映る.オー クションの残り時間の表示にために.javaの再インストール.
以前に残しておいた,
rpm -ivh rpm/j2se-jre-1.5.0.01-0.3.i386.rpm
でOK.j2seの方を入れるのがミソ.考えてみるとxineが簡単に入ったので,とりたててVineを4.0に上げる必要はなくなった.職場の4.0の ゴシックフォントも見慣れればさほど気にならなくなったが.
 読売の書評で森毅さんが,臆病ものになればよいという趣旨のコラム.世の中威勢のよい人々が幅を利かす時代にさすがに当を得た発言.東大地震研のセミ ナーのrmファイルがここに ある.じっくり聞きたい話しがたくさん.

2006 12/02(土) 最後の紅葉を撮りに高取城址に愛犬と登る.時雨がひどくなり撤退.dimly な冬の季節に.
 久しぶりに完全休養の土日.試験のエッセイ用に深部掘削の話しを探す.まずは本家KTBKolaのwiki解 説.またKolaの別の解説.後者は花崗岩 と玄武岩層の境であるコンラッドは見つからなかったことと,岩石は変成岩でクラックだらけで水が飽和していたこと.水素も存在したこと.6.7kmの地下 でマイクロプランクトンの化石が見つかったこと,当初100℃程度と予想していた温度が180℃になって,掘削が困難になったことなど.KTBの方は 280℃になってストップした.どちらも温度との闘いであったことがわかる.掘削用の泥を冷蔵庫で冷やしたなんていう記述もある.そして掘削最深部 12.26kmの片麻岩写真ここ に は断面の図があった.U字型になって掘削の先端が地上に出てしまったというのはどうもガサネタか.さらに石油開発のサ イトにKTBの日本語の解説
 JimmyPageについて調べていて,何かギターコードについての興味あるサイトgootar.com

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