<Diary with linux, geoscienceguitar & others> 2006.September
「備忘録/日記」(自分のためのメモですが何かの参考に,背景は初秋モードに変身

2006 09/28(木) ドイツの写真をWebに整理するうちに1週間が経とうとする恐ろしい時間の矢.今日は少し蒸す宵.
 し かし、こうして自分の興味と直感の赴くまま当時身につけたことの多くは、あとになって値札がつけられないぐらい価値のあるものだって分かってきたんだね。 (ジョブズのスタンフォードでの卒業祝賀スピーチより)」.ドイツはITの立ち遅れも目だった.そりゃビルジョイやスティーブジョブスが生まれなかったか ら仕方がないか.調べた中ではmp3の技術をドイツの若者が築いたとどこかに書いてあった.でも立ち寄ったホテルのどれもが,古くさいモデムでの接続や LANであっても有料なサービスしかなかったのは意外だった.今どき日本なら1泊5000円の地方都市で無料LAN接続が普通なのに.
 今週は早速少しだけ時間を取って,ドイツの環境政策と教育の問題を少しだけとりあげる.「ドイツの栄光と苦悩(光と影)」.たった,10日あまりの逗留 で偉そうなことを言ってはいけないが,それなりに見てきたつもり.特に地元の高校の先生と話しできたのは大きかった.「Earth System Science」というこの学会での流行り言葉にはキリスト教の人間中心主義が匂うというのが,私と某研究者の結論.妙なhuman factorを議論に持ち込むので,keywordの統一性やScientificなbasisがあいまいになると感じた私は,この点をS女史がコンダク ターを勤めたワークショップやこれを題材とした台湾の研究者の発表にも質問(というかいちゃもんをつけた)したのだが,彼らは私の真意が解ったのだろう か?

2006 09/25(月) 仕事が山のように積まれ,1日で日本モードに戻ってしまった.今朝は英語で話す夢を見ていたのに.
 ニュ ルンベルグでのキャンセルトラブルで堰を切ったように別れた2人とはまだ連絡が取れない.もう無事帰っているとは思うが,−−.自宅に帰ってWebの作 成.写真の整理を行う.どうも今回はカメラの選択を間違ったような.やはりCanonのデジ一眼は外国旅行には重すぎた.ちょっとしたスナップには大きす ぎる.超広角だとどうしても教会の尖塔がバルタン星人のハサミみたいに斜めに向き合うし.ここはやはりおとなしく,アフリカ&カナダで活躍した NikonE5000の出番だったような気が.ワイコンを手にいれれば超広角(19mm)も取れるし.結局巡検4日目以降はずっとビデオカメラの静止画記 録を併用してしまった.これたしかにピントは甘いが,スナップには充分.相手に構えさせるところがないカメラの方がずっと実用的である.次の2010年南 アに持っていくカメラを今から物色か.

2006 09/24(日) 帰国後2日でようやく日本モードに.何とか間に合った曼珠沙華満開の葛城山麓の田園風景を楽しむ.
 やっ と英語モードに慣れたと思ったところで帰国は残念.それでも今回は初めての英語での口頭発表のほか,他の人の発表への意見主張をかなり試みれたので良しと する.帰国寸前にニュルンベルグで突然の国内便のキャンセルに会い,当初のフランクフルト経由便に乗れないことがわかり,極めて慌てる.ゆっくりと仕事を こなすチケットカウンタの女史のペースに焦りながら,何とかエールフランスのパリ経由の代替チケットをゲット.パリ行きの出発まで25分の余裕しかなく, Hurry up!と言われても困るのだが,とりあえずチェックインを済ませ,登場ゲートに走る.セキュリティがさほど混んでいなかったのと,出国がここではなく, EU内の国際線の入り口で行われているそうで(そんな事も知らなかった),その時間を取られなかったために,搭乗ゲートの列に滑り込みセーフ.バスで飛行 機に無事乗り込む.同じく日本か らの参加者で私とは別れて,KLMに乗るはずの2人とはその後連絡も取れずじまい(彼らも別の国内便のキャンセルで途方に暮れていた).
 思わぬパリ経由となり,シャルル・ドゴール空港に初めて降りる私は慌てた朝とは様変わりで,このチャンスを何とか生かそうと早速,免税店巡り.さる化粧 品店で,日本人老夫婦をみかけ,ずうずうしく声をかける.この値段安いですかと.「まあ関空の免税店よりは多少高いようですが」という声に一瞬戸惑うが, 折角のパリ着陸も何かの縁と,家人と娘用に生まれて初めてブランド化粧品なるものを適当に買い入れる.店のキュートな黒人スタッフがこれがおすすめですと いうセット品があったので,それと一部差し替えてもらう.締めて87ユーロ.帰りの便は日本人が満載で,もうほとんど国内線と同じ.ニュルンベルグからの 地方便に日本人をみかけなかったのと大違い.たまたま隣の席が空いた中央の端の席で足や手を伸ばせて良かった.アイスやカップヌードルなど一通りオプショ ンのサービス品もゲットし平らげる.久しぶりにメルシボクー,シルブプレなどと宣うことしきり.
 初めてのヨーロッパであったが,行き帰りとも1人旅.タクシーを使わず電車やバスを使う,日本人だけで固まらずできるだけ外国の人と話すというパターン は今回も貫けた.L君に会えたのと,ゴスラーの古都の風景,初めての本格的な英語でのプレゼン.などが印象に残ったよい旅だった.地質関係はやや失望が多 かった.まあ南アやカナダと比べる方が酷か.新政権になって脱原発であった環境フレンドリな国策の大規模な転換.日本よりはるかに進む若者の科学離れ.壁 の落書きやゴミ,駅前にたむろする若者の風景など,何となくドイツの影の面にも気付いたが,それでも林立する風力発電の風車や,電車に自転車を持ち込める ことなど教わる部分もまだまだ多い.それよりヨーロッパを特徴付ける赤いレンガ色の屋根と村の中心に必ず聳える教会の尖塔が目の奥にいつまでも残る風景と なった.食事はパンにハム,チーズをはさんで安いビールをしこたま飲むというパタンで,帰国草々すしとうどんを大量に食べる羽目に.今度はもっとアルプス よりとチェコやハンガリーなど東ヨーロッパに次の旅をすすめたいと思った.旅の記録は別ページにて.

2006 09/10(日) 午前中彼岸を控えて繁盛する和菓子屋にL君への土産の買い出し.午後はサッカー部の公式戦.
 とうとう,あと1日に迫ったので,何とかポスターを見れるものに仕上げる.明日は慌ただしいので,多分このまま印刷することになるか.荷物を一応まとめる.忘れ物をしないように注意.L君へは和菓子の詰め合わせを買う.1週間から10日日持ちしそうなのでとりあえずOK.
 試合は荒天の中の蹴り合いになったが,前線通過の豪雨と風のさなかに浮き玉を押し込まれ,後半勝負で攻めに攻めたが次第に追い風が止み,ドロドロのグラ ウンドで前がかりになった所をカウンタで決められ勝負あった.相手のキーパーまで反則で退場させたのに勝てなかったのは残念.天候を味方につけれなかった のが敗因か.
 荷物を体重計で計ると,PCなど精密機械類を除いてもすでに12kg以上ありそう.制限が20kgなので,あまり土産を買えないことになりる.3年前のカナダの35kgはちょっと異常か.夜に入り昨日と一転,寒冷前線の通過で6度くらい気温が下がったとか.

2006 09/09(土) 秋めいた9月が一瞬で熱帯夜に逆戻り.久しぶりにクーラーをつけた自室でドイツのL君に国際電話.
 ド イツと7時間の時差なので,向こうはちょうど夕方か.日本語を大分忘れたということで,英語で話す.まだ高校に通っているとのこと.とりあえず12日の夕 刻にハンブルグのホテルで会うことにする.土産にお菓子が欲しいとのことで明日買い出しに.今日は午前,ポスター原稿の改訂.午後は気晴らしに水越峠ま で,犬の散歩と水汲みに.新着のビデオカメラの様子を試す.なかなか使いやすく,後でわかったが,ブレ防止がついているのが良い.ついでに葛城山麓の先週 の牧場でアイスクリーム.
 バゲッジに荷物を詰め始める.カナダの時の大きいのにしようかと思ったが,結局一回り小さいアフリカ旅行の方にする.バスなどに積むのに邪魔になるのが いやなので.でも肝心の鍵が上の娘のパリ行きに貸してから行方不明.早速メールするが返事なし.原稿はほぼできた.これで英語がどうのこうの言われてもも うほっとくことにする.あとは忘れものをしないように気をつける.それにしても,学会費や巡検費の催促や決済が済んでいないのが非常に気になる.大丈夫か な?巡検のオーナーからはメールが来たが,キールのホテルへの生き方が詳細に書いてあるのに,肝心のホテルの名前が書いていない.仕方なく懸かれた電話番 号からこちらで検索させられることに.本当にこのカンファレンス,シドニーの時の二の舞にならなければいいが−−.明日は昼過ぎからサッカー部の公式戦に 顔を出す予定.

2006 09/06(水) 代表サッカーのハーフタイム,外は絵に描いたような紫の遠雷の稲妻.秋霖というには少し派手.
 本 業で忙しいなかを来週に向けた準備.泊まるホテルのリストや昔のメールに埋もれていた巡検案内を印刷.ウィキペディアのドイツの歴史を印刷して通勤勉強. 30年戦争とか宗教がらみの怨念の拮抗がとても日本とは異なる風土を感じさせる.和辻哲郎のように語るか村上春樹のように語るかは難しいところ.
 もう引き分けだとあきらめてトイレに行ったすきに,我那覇のゴール.結果としては良かったかな.悪いけど現両サイドはこのチームには向かない.ポゼッ ションからの突破タイプはオシムのサッカーには向かない.駿足ドリブラーを両サイドに入れたいところ.ツーリオはかなり年くって落ち着いてきたから,彼と 松田のコンビを見たいところ.阿部は目立たなかった.鈴木がいい仕事をしていたが,これってほとんど山本U21と同じではないか?まあオシムを南アフリカ まで見たいと思う私としては良かったのではと思う.

2006 09/04(月) 高1授業の枕に今朝の天気図を見ると,日本を挟んで前線が2本.夏と秋とすでに冬が同居.
 GPS の地図転送作業ではまる.まずドイツのDVDのオーナーにファイル番号のシーケンスを尋ねるメールを送るとすぐに返事がきたが,この式をエクセルに入れて も該当のファイル番号にならない.色々試行すると,案の上,メールでもらった番号構成の式が1か所係数が間違っていた.これを直してやっと8桁のファイル 番号を再現.次にフォルダ内に並んだヨーロッパ全域のファイルから,ドイツ地域該当のファイル東経5-15度,北緯47-55度を手動で抜き出してコ ピー.これがめんどくさい.0.5度きざみのタイルになっているので,全部で20*16で320ファイルある.これをimg2gpsで昨日のworld base mapと一緒に転送しようとするが,またまたトラブル.なぜかファイルが1個しか転送できない.img2gpsのバージョンを2.7に上げたが, やはりしくじる.どうもデスクトップに置いているのがまずいと思い,cドライブのルートにフォルダを移動.これで脈がありかけたが,GPSの方の画面が転 送中となったまま転送が終了してしまう.GPSの電源を入れ直し,img2gpsを再度起動して,ファイルをそろえてuploadボタンを押すと,今度は dos窓にFinal map sizeが127Mあまりと出て今度はうまく行きそう(現在転送中).と言う間に転送終了.道路と等高線がちゃんと合わさっている.これで完璧!ただ,ド イツとそれ以外の地図の精度が違いすぎるのか,ドイツの該当地域に入ったとたんに大縮尺では,斜め格子模様が出て,地図を書かなくなるが,縮尺を小さくす るとちゃんと描くので大丈夫のよう.mapsourceを使わずに転送できたの良しとしよう.ルフトハンザで機内使用を許してくれるかどうかだが−−.
 昼間,大学の図書館に頼んでいた,Scienceの1980年juneの巻が届き,例のAlvarez論文をコピーする.これ読んだつもりになっていた が,ひょっとすると最後までちゃんと読んでなかったようで,もう一度読み直すことに.たぶん飛行機まで持っていくことになるかも.

2006 09/03(日 朝夕は流石に早い秋を感じる久しぶりの年.昼間はいつもの猛暑のなか,サッカー部の公式戦を見る.
 久 しぶりに石切駅下車の学校まで昼間の猛暑のなか試合を見に行き,その帰る足で,明日の授業用の油粘土を天王寺ステーションビルのKAWACHI画材で購 入.勤務先に預けて,今度は難波のPCボンバーで注文してあったCanonのビデオカメラを買って帰る.これ52000円の底値を3日前につけたあとまた じわじわ上昇.たぶん運動会シーズンで上がると見たのは当たった.小さい機種だが,抜群の売れ行きのようで,多分DV最後の機種になるのだろうか.末永く 愛用したい.黒が欲しかったが売りきれということで贅沢は言えない.早速充電中.オーラルの原稿の方は何とか体裁が完了する.後は英語のチェックだが-- ---.
 ドイツのGPS用フリー地図を探すがこれはみつからず.しかたなくmapsourceで使えるworld base mapを探すとこれがフリーダウンロード可能な形でGaminのPalmOS機種のサイトにあった.当然Winマシンにはインストールできなかったが,このサイトにこれが使えるとの記事.これを実行してとりあえず今回の旅行のベースマップは手配できた.等高線の方は購入ずみなので,まとめて2種類をインストールすることにする.あと,「轍」というgoogle mapにtrack logを落とせるフリーウエア.若い有用な人たちが続々と素晴らしいソフトを開発中のよう.
 電車でジョナスの「標的は11人」を再読はじめる.映画「ミュンヘン」の種本だが微妙にプロットは異なりこれはこれでなかなか面白い.DVDになった「男たちの大和」はやはり,これらの欧米の一流作品に比べると申し訳ないけどセットや役者の作りが雑な気がする.これは原作の方がはるかに良かった気が.
 10年前の私の学会発表をただ一人褒めていただいたS先生のWebPageが復活更新されていた.嬉しかった.

2006 09/02(土 昨夜と今朝の2回の豪雨で,涼しくなったのになぜか虫の音が消えた夜半.もう10日を切る旅行の算段.
 ドイツのGPSベースの地図を探して半日.結局有料のものしか探せず振り出しに.それにしてもなぜフリーの地図がないのか.意外とオープンソースコミュニティが低調なのか?あるいは読めないドイツ語のサイトにぐっすりあるのか.途中でUSGSの地図からgarmin用の地図を作るサイトなど,有用なサイトを幾つか発見.

http://www.oziexplorer.com/ とか
http://www.gpstm.com/ とか.

勤務先のさる助成で,canonのDV用ビデオカメラを注文.52000円と格安.これと超広角をつけたKDNをよーろっぱに持参予定.
 午後から水越峠に犬の散歩と水汲みに.途中で牧場に立ち寄って,アイスクリームを食べる.牧舎に繋がれた乳牛に驚きながらも,テラスで食べるアイスの美味なこと.まるで信州みたいと家人がいうのもうなずける.地域新興の新しいうねりが始まり出しているのを感じる.

2006 09/01(金 昨夜と今朝の2回の豪雨で,涼しくなったのになぜか虫の音が消えた夜半.もう10日を切る旅行の算段.
 し ばらく就寝前と通勤で再読した「戦争の犬たち」.最初の記憶が飛んでいて,おまけに映画の影響も大きくて,原作のイメージがほとんど記憶と異なることを発 見.映画と原作もまるでプロットが異なることも解った.武器の調達にかなりのページを割いたのも,彼自身がパトロンだったという赤道ギニアを巡るクーデタ 騒ぎの実証か.
 それで,よく英国のフォーサイスとアメリカの例えばクランシーあたりを比べる評論があるが,とても比べ物にならないというのが私の意見.出発点がまるで 異なる.この作品を読めば,彼がどういう立場で小説を書いているかがよくわかる.特派員として内戦のビアフラに派遣されたという経歴が裏打ちされた作品 で,もちろん初期の「ジャッカル」や「オデッサ」もよいのだが,この作品は読み直す価値があった.次は翻訳ではなく原書で読み直しを.
 返す刀で,昼間家人に借りてくるのを頼んでおいた,「男たちの大和」のDVDを戦闘シーンが始まる直前までとりあえず見る.残りは明日.ちょっとセットが安っぽいのと,原作をかなり変更しているのが気になるがあとは全部見たあとで.
 とうとうドイツまで10日を切ろうとしているが,今日は結局何もできずで,段々じゃまくさくなってきたところもある.ヨーロッパ20m等高線地図の DVDが届く.注文から1週間経たずで速い.120ユーロで,確かに等高線は細かいが,都市名や鉄道,道路のデータはなく,これは別のものを仕込む必要が ある.
勤務先で,netscapeがサービスを終わっていたことを知る.composerがなくなった後どうするかで悩む.


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