<Diary with linux, geoscienceguitar & others> 2008.Oct
「備忘録/日記」(自分のためのメモですが何かの参考に,背景は秋深しモードに変身)

2008 10/31(金) 博物館見学で神戸を訪ねる.中華街のラーメン店で坦々麺セットに舌鼓.でも油が一張羅の服に飛ぶ.
 お気に入りのギタリストの若すぎる訃報.京大西部講堂のWestRoadBBの演奏で学生時代に衝撃を受けて以来,その抑えたストイックなフレーズがいつも気になっていた.残念.さっそくamazonでCDを注文.でもこの動画を 見るかぎり相棒の山岸潤史も,なかなか渋いフレーズを弾くように変わってきているのだ.標記の博物館で開催中の「コロー展」を見る.フランス最後の19世 紀オーソドックス風景画の巨匠.パリ盆地のケスタ地形の背景がよかった.絵を納めたアクリルケースのなかに何か見慣れたアイテムがあると良く見ると,何と ちょっと前に購入した「おんどとり」.湿度と温度を自動計測中らしい.
 クレータ関連論文を読み進む.luna mariaが月の海の部分を示すのを知る.この部分はクレータに飽和していないので,絶対量から年代を測れるという仕儀.思いついてSimon& GarhfunkelのBoxerのIntroを練習.昔なかなか音が採れなかったのが嘘みたい.よいTAB譜ができている.私は別に懐疑論者の肩を積極的に持つ気はないけど,その旗を振るこの方のこの発言には妙に納得できるところがある.
 職場の起動不良のPC,CDブートで修復セットアップを試みるもパスワードエラーでストップ.ならばと調べるとこれがバグだ という.指示にしたがって邪魔くさくも6枚もの起動ディスクを作らされ,一からセットアップを試みるが6枚目のフロッピーでキーボード認識エラーだと!な めてんのかこら!この会社の仕事はいつもこれなのだ.これで大きな顔をしているから許せない!久々にヤカンが沸騰した日でした−−.

2008 10/27(月) 1日でまた昼食が食べれない多忙な日に逆戻り.今秋久々のしーんと冷えてきた夜.
 キーボードアサインの件.結局再起動すると設定が水の泡でまた設定しなおしに気づく.そこで根本的な解決ということで探すとここに解答が. 結局/etc/X11/xorg.confの書き換えというUbuntu以前のLinuxユーザでないと分からない方法での解決.そのうちエディタで設定 ファイルを書き換えるなんて知らないというLinuxユーザも増えてくるのだろうけど.職場のPCのアップグレイドを良く思いとどまったものだと今にして 思う.職場のPCといえば長らく事務仕事(ほとんどはdocファイルの印刷)に使ってきた古いDELLのノートPCが今日,遂に起動しなくなった. Windowsロゴのあと画面が立ち上がらず消える.セーフモードにするとハードエラーの表示.職場のPCなので明日修理行きだろう.何か大事なファイル があったような気もするが,今となってはフォーマットも仕方ない.大事なファイルは複数のPCに置いておく.そして個人情報関係はPC内に置かない.の鉄 則.この器械は唯一パラレル端子のあるノートPCでPM5000を駆動するのに便利だったが.
 クレータサイズの論文をいくつか読んで分かってきたことは,σ=aD^(-b)の-bはほぼ2に等しく,aが表面の年代にproportionalだと いうこと.つまり若いほどlog-logで低い位置に来るということ.あと口径の大きい方はb=1.8,小さい方へはb=3.4ほどの急になりまたさらに 口径が小さくなると2に復帰するという話.火星表面侵食の関連で久々にdrainage basin evolutionの論文を幾つか印刷. この方面の先駆者Alan D. Howard先生のサイト.火星のクレータ侵食や河川蛇行のシミュレーションのパスカルソースなどがある.若い日の人生をもう一度やり直せるなら,いの一番にこの先生の元に大学院生として行きたいけど.

2008 10/27(月) 兄弟校での研究会に出向く.午後は産総研での見学.久々にちょっとゆったりした日.
 キーボードを帰りに日本橋で買って帰る.ところが新しいのでも駄目.調べるとアンダーバーと日本語変換が半角キーから有効にならない件,ちゃんとここに回答があって,これ何とUbuntuを7.10から8.04にアップグレードしたためらしい.なんと2980円が無駄に.まあ仕方がないか.キーボードを元に戻す.某F通さんすみません.ハードの責任ではありませんでした.
 このあと,歯医者へ.歯石を取ってくれて丁寧に説明をしていただく.前の自宅で通っていた歯科とは大違いで親切かつあまり痛くされない.やはり説明は大 事だ.待合室で久しぶりに「ローマ本」の続き,やっとカエサル登場.広大な版図には帝政がよく似合うか.クレータ関連論文今日の池田行きで何とか読了.要 するに対数プロットの絶対縦位置で年代を図ろうという手法.

2008 10/26(日) 最初の勤務先の同僚と久々に長居スタジアムに今はJ2となったセレッソの試合を見に行く.
 現在は某専門学校の事務長に納まる標記の方からお誘いで,セレッソの試合を見に行く.J2とはいえ20000人を越える入場者で試合のレベルも高かっ た.折角前半を3−1で折り返したのに,後半の最後で追いつかれ逆転されて敗退.なんとも情けない試合.これでJ1復帰は難しくなった.まあ香川の切れの いいプレーを生で見れたのが収穫.思えば自室のムンクの「叫び」の油絵模写は美大生だったこの方の学生時代の習作をアトリエから半ば強奪したようなもの. 転居の度にかならず自室に大事に飾らせていただいている私の青春の原点ともいうべき1点.オスロで何も土産を買っていなかったのが申し訳けない.試合は負 けたが10数年ぶりの再会が嬉しかった.
 しばらく使っていた自宅PCの某F社のキーボードが肝心のアンダーバーの入力が出来なくなった.これは根幹に関わるので明日にでも新たなキーボードの買い付け.テープの引き剥がしネタ.光が出るのは知ってたけどX線とは知らなかった.ガイガー管がバリバリ言ってるけど手の被爆は大丈夫なのかな?氷砂糖も潰すと光るのですよねこれが.

2008 10/25(土) 地学実習の見学地を下見.松茸山で入山禁止の張り紙が目立つ.
 Sornette先生の論文をたどるうち,日本語の文献を探して統計のこの方のサイトにたどり着く.また太陽無黒点に逆戻り.Sornetteつながりでちょっとした講演ビデオとrmファイルのアーカイブ.このABCDEというindexはなかなかかっこいい.あとこのつながりで気候変動関係の同サイトonline全域のアナウンス.一線の研究者の生のプレゼンのアーカイブは結構珍しいので,これはなかなかの鉱脈発見.GCMへの言及など.これ実験がおもしろい.あと日本の研究者の方の高校教員向けの超弦理論のレクチャーのスライドとrm.これもわかりやすそう.暑さに閉口してしばらく見ない間にものすごい寒気ができているようなのですけど.

2008 10/24(金) 今宵も妙に暑い.汗ばむ襟元を薮蚊が飛んでる2階の部屋から4階に避難して仕事.
 やっと本業の荒技が一段落で,書類書きなど雑用をまとめて処理.どんどん懸案がはけていった.帰宅時,あれだけ夕刊を買いつづけてもまた暴落の文字の踊 る夕刊を今宵も買う.円だけが独歩高とか,もうこの高くなった円と,140兆とやらの預金資産でアイスランドやジンバブエや原油価格暴落で苦しくなった産 油国やそこら辺の国(失礼覚悟!)を一度に買ってしまえばいいのにと一人考えるのだが,それは無茶なのか?あるいは世界を救うために,ここしばらくの米国 国民のように,1億2千万の国民が預金を担保に世界の生産物を10年に渡って買い漁りつづけるという試みはどうなの?世界の冷えきろうとする経済を独り日 本の国が買い支えるという構図.米国と違ってこちらは現物資金を担保なだけに信用度が違うと思うけど.
 さすがに歯医者はプロで痛かった歯茎が今日は軽くなって,ご飯を噛めるようになった.

2008 10/23(木) 本業がやっと一段落で,夕刻医者に行ける人並みな生活が訪れる.夜しばし蒸す.
 金融危機は10月に起きるのジンクスまでなぞって,これから未曾有の暗い時代に突入するのか,むしろ資源バブルが弾けて世界の100年のサスティナブル のためには良かったと考えるべきか.いや8年前にゴアが勝っていたらずいぶん違った世界が見えたのかもしれないけど,歴史のifは封印−−.歴史に残るか も知れないので,このところ日経暴落の日の夕刊は買うことにしている.もう500円やそこらは見慣れてしまうというのは,500mを越える滝を何本も見つ づけると,もうどんな滝をみても感動のメータが振りきれてしまって,感情は飽和するばかりというフィヨルドツアーで経験済みなのだ.その日経に生物学者福 岡伸一さんのエッセイ.生物の消化というのは,役に立つ情報,意味のある情報を持つ生物の破片を取り込んで,意味のないアルファベットに還元してしまう行 為だという説明.これには目から鱗.なるほど我々もまだ意味を消去しないまま中途半端に消化した情報にそこら中で振り回されているような.これ色々と応用 の効く考え方だと納得.
 歯医者で麻酔針を2箇所も歯茎に打たれ,涙がでそうになる痛みに耐えて帰ってきたが,深夜に至ってさすがに専門家,何か痛みが取れてきてよくなってきている.ブランディの水割りも進む.
 久々に深夜に日記を書く元気が出てきた.懐疑論派の方の北極の氷の変動は標準偏差の範囲内という議論(らしい).そういえばHDDも買ったまま温存している.この8.04を何とかしたいのだけど.おいおいNOKはこの3日間でどんどん落ちて,もう13円台に.たった2カ月で何かものすごく損した気分.ちょっと気になってGeorge Sorosについて調べる.いやーこれは凄い.ブダペストの天才の生き残りがまたここにも一人.単なる博打打ち(失礼)だと思っていたが,彼がグローバリズムや市場原理主義に反対していたことを初めて知る.

2008 10/21(火) 夏の名残りのような陽気の昼間が一転雨で涼しくなった夕刻.テスト作りに明け暮れる数日.
 歯が浮いたまま医者にも行けない多忙が続いた.夕刻にやっと持参した弁当を食べる.各方面への溜まったメールの返信を帰り際に送る.通勤の駅の時間待ちの本屋で,何気なく目にとまった新書の作家の名にいにしえの学生時代が蘇る.何でこんな人の古い作品が 文庫で再出版されるのかがわからないが,もちろん衝動買い.何か昔読んだ記憶があるような気がするが−−.およそ今のネット社会の言説とは180度離れた ところで,沈思黙考する優れた文学がかつてあったことだけは同時代を生きたものとして実感を持って感じることができる.本を持ってレジに並び,帰りの電車 で耽読.自宅が職場に近くなって一つだけ困ったことは,本に耽読する時間が半減したこと.村上春樹の作品に1時間没頭できた一昨年が今となってはなつかし い限り.出版理由がわかった.日記が発見されたのだ.
 何か世間では信じられないことが起こっていて,南アランドが9円を割ったり,ユーロが昔のドルの値段にまで近づいて,私の夏のあの苦労な何だったのかと今更ながら世界経済のランダム変動を恨む.ノルウエイ在住の方のブログで割と最近の世界各国の時給の比較があって,やはりノルウエイ人は日本の2倍の時給をもらっていたことがわかる.でもヨーロッパも各所でどたばたが始まっているし,今後の世界には目が離せない.というか何でいきなりこんなに経済が脆弱になったのかを誰かちゃんと解説してくれませんせんか?−−そうか.それができるくらいなら,経済学という言葉が要らないのか.ノルウエイの事情もかなり厳しくなりそう

2008 10/20(月) 歯が浮くなか,本業の忙しさで家からの弁当を食べるのを忘れる.勤務室にまだ薮蚊が飛ぶ.
 ちょっと珍しいくらい暑い10月の夕刻,今年の卒業生が地学巡検で九州に行くとかで来室.いくつかのアイテムを貸す.アカホヤを取ってきてもらうことを 頼む.テスト作りとびっしりつまった授業などでまたまた昼食を取るのを忘れて持ち帰る.歯が浮いて痛いのだがあまりの忙しさで歯医者に行く暇が持てない. とりあえず塗り薬などでしばし騙す.
 そういえば話題の太陽黒点.1週間ほど出現してまたここ2日0を観測.どうだかなあ.ちょっと10月の昼が暑すぎる件について調べるが情報なし.南アフ リカランドが自分が2002年に行ったときみたいに1ランド=10円あたりにまで下がってきている.ランド建て債権を買ってるけどこれって価値が2/3に なってるってことらしい.トホホ.金融危機のとばっちりはこんなところまで.まあ2年後にランドで降ろして,またヨハネスバーグに行くということで−−. それよりWカップ大丈夫なのかな?
 Sornette先生の地震学の統計物理アプローチ論文.さすがにもと地震学の泰斗らしく,すばらしく格調高そうでちょっと拾い読みを始める.オイルバブルの方は短いので読み終わり,卒業生のY君に旅行のお供にと預ける. log-periodic power
law (LPPL) modelによる今年5月時点までのオイルバブルの価格−時間のグラフへのフィッティング.見事に原油価格の7月以降の下げを予測している.

2008 10/19(日) 某航空会社のクーポン券が来たので関空まで車で出向く.久々にホテルバイキングなど.
 昨日のテスト作りがたたったのか,昨夜から歯がうずき,表記の昼食も痛くない方で食べるのに難儀.この10月は異常に暑い10月だと実感するが,アラスカではこんなニュースも.元ネタはちょっと紳士なこのサイトから.アラスカの夏が3℃も寒かったという今年.ほかはどうだったかというと,気象庁の平均気温のサイトで は,やはりアラスカや北米が寒かったのが歴然.でもこれを見ると日本が暑いのは,単に太平洋の気温が暖かい部分が周囲を覆っているからのようにも見えてく る.逆に寒い東や南の水がやってくると気温が下がるのではと単純に思えてくるがどうだろうか.あと年平均気温はやはり2004年から2005年がピークで それからあとは青い場所が若干増えてきているように見えるのだがどうだろうか.Krugmanの記事などのアーカイブがあって,色々と発言や論文が置いてあるが,これを見るかぎり,標準理論のふつうの経済学者というイメージ.何か普通のことを言っているようにしか見えないが.

2008 10/18(土) さる所用で休日出勤の朝,職場の前の公園で平然とタバコを吸う小学生!を叱る.
 北海道から帰阪してノーベル経済学賞オタクと化している私が,いの一番で注文したKrugmanのThe Self-Organizing Economyが到着したので,通勤でこれを読む.ハードカバーだけど結構短いのですぐに読めそうとおもいきや,何か複雑系の本を読んでいるみたいだが,経済学の基本タームが難しくちょっと読むのにタフな本である.要するに,師匠が訳してくれているこの記事のごとく,この方は標準理論に近く,それほど奇をてらったことを言っているのではなさそう.ここに書評というか内容解説のような論文がある.かなり早くからBakの仕事に注目していたことだけはよくわかる.それにしてもこんな視点から書いている人もいるのもやはりというか何というか.
 自宅マシン,Ubuntu8.04がうざったい.日本語変換がShift+spaceに逆戻りして,半角キーに戻せないし,何よりフォントが太いので仕方なく明朝で読み書きしている.早く元に戻したいのだが時間が取れない.8.10でフォントを元に戻してね.

2008 10/15(水) 夜,代表の試合に間に合わせるように,会議が終わって飛んで帰るが−−ひどい試合.
 いつもいうけど10番はスコットランドの荒くたい試合で,マクドナルドやヘッセリンクが前からがつがつ行く後ろでボールをさばけるから 生きているのであって,フィジカルを避ける選手ばかりの日本代表には今の戦術では絶対フィットしない.彼が出るといつも各駅停車になるのは素人でもわか る.また4番も勢いと気合はFWには向くが,冷静な判断が必要な大事な試合のDFのセンターには絶対向かない.大事な試合で彼からの失点は意外と多い.ま あ得点も多いが.今日は大久保ではなく巻を使うべきで香川を早く見切る必要があったと思う.まあ結果論だが.また内田はいい選手だが代表で見たいとは思わ ない.長友が故障したのが一番響いたと思える試合だった.FWの連携がまるで取れていなかったのも痛いなあ.まるで戦術というのが感じられなかったのです が−−.もうトルシエに頼むしかなさそうというのがいつもの意見.
 DJや日経のジェットコースターには付き合いきれないが,まあ底は打ったのだろう.クルーグマン受賞がさほどニュースになっていないのは日本の特徴.この書評を読むだけでどのような主張をしているかがよくわかる.注文した筆石本がようやくとどく.ちょっと遅かったけど.
 昨夜,ちょっとした気まぐれでUbuntu7.10を8.04にアップグレードしたけど,フォントが太くなりとても醜くなる.しかたなくシステムのフォ ント設定と,各アプリでフォントをIPA P 明朝などに変更.あと日本語変換の駆動が昔のShift+スペースに逆戻り.慣れるのに時間がかかる.ほかに良いことなし.元に戻したいけどまた設定が邪 魔くさい.8.10がでるまで我慢か.

2008 10/13(月) 朝から釣りに行こうと準備をしていたが,まあ1日だけは休養に変更.記録などの整理.
 北海道の1週間が終わった.昨年の下見よりも良いことの方が多かった.最後の方で病院に入院した生徒が出て,富良野の駅前のビジネスホテルに一人で泊ま る羽目になったが,それも悪いけどよい休養になった.例によって富良野駅前には夕食や朝食を取れる場所がほとんどなく,ホテルの裏にあるスーパーで食料を 買い込んだりした.帰りのJAL便の機長の秋田上空でのアナウンスでは高度12000m,対地速度700km/hで強いジェット気流の向かい風が180km/hと言っていた.たしかにあとで高層天気図を見るとウラジオあたりの寒気団を取り巻くようなジェット気流が蛇行し北上しているのがわかる.高層天気図はすでに真冬のようなモードになっている.今日の大阪は汗ばむほどだが.
 2日目に残雪で真っ白な旭岳山麓の姿見の池遊歩道とそこから下山路を降る.今秋初めての雪の感触.また下山路を下り始めるとすぐにダケかんばが混ざり始 める森林限界に達する.教科書的な風景に感激.案内を頼んだ地元博物館のMさんに溶岩流の流れと地形との関係をレクチャーされ,再び納得.「おんどとり」 で記録した気圧と地形の関係をのちほど解析予定.3日目十勝岳は快晴で初めて旭岳と活火山2つがきれいに見える.望岳台の上方まで登る.泥流のセンサの柱 が見える.そこからは逆に火口は見えなくなる.キャンプの夜は星がきれいで久々に秋の星空教室.などなどなかなかよい北海道行きであった.ヨーロッパ風の近代的はホテルで出発の朝,本家富良野の盆地霧も見えたし.
 「ローマから日本が見える」カルタゴ滅亡の章,やがてシーザーが現れるがそれはまだ.組織のローマvs天才ハンニバルという構図がうまい.何度も滅亡しかける創世期のローマが何か「信長の野望」の弱小国みたいに見えてくる.
Garnet Mine,Hannibal Crisis,Caredonian Missing link,Impala Legacyなどちょっと曲名やバンド名を考えてみる.
 昼過ぎ思い立って,娘と犬とでいつもの水越峠から久々に登る.葛城山を700mを過ぎるまで登って今日のところはおしまい.汗ばむほどの10月にしては暑い快晴の午後.車に冷房を入れる.
 さて市場はSornette先生の予測どおり,見事にクラッシュしたわけだが,そのSornette先生の地震と市場と脳に関する考察のpdf.Epileptic Seizuresはてんかん発作のことか.heavy tailed distributionsの尻尾に我々の歴史は翻弄されていることになる.金融メルトダウンという言葉もちらほら聞こえ始めた.しかし私の予測は定石と は逆に楽観的な方を取る.英国を先頭にして,世界中で銀行が国有化されるテンポラリながら忘れられたソーシャリズムに傾く数年が予測される21世紀.さらにほかにはOmori's law in the Internet traffic.ふーーん.21世紀の米国のやることはイラクにしても今回の金融危機にしても,いつも兵力逐次投入で傷を大きくしてから慌てて本隊投入という繰り返し.今年2月にはこんな記事もあったのだ.この発言の日銀幹部は今頃どんな顔をしてるのかな?
 ということで,1人あたりのGDP順位GDP総量順位を グラフ化してみた.順位を横軸対数に,総量と1人あたりのGDPを縦軸対数に取る.GDP総量では米国が頭一つ抜きん出ている.また7位イタリアー8位ス ペイン間,17位トルコー18位スウェーデン間,56位カザフスタンー57位スロバキア間にGapがある.全体はlog-logではきれいな巾分布になら ずかなり丸くなる.また一人あたりGDPはきれいな直線となるが22位の日本を最後に極端に傾きが折れる.ノルウエイが2位につけているのに驚いた.もし 世界経済の国別分布が何らかの自己組織化メカニズムにさらされることを仮定すると(何の根拠もないが),米国の優勢は今後調整されることが期待される(まあ当然かとの声あり).
 4大言語(Perl, PHP, Python, Ruby)という表現.は新鮮かな?いやーその後,Sornette先生の著作をたどるうち,LinuxDistributionがZipf則を満たす典型である発見などこの先生の寡作ぶりが伺われる.というか大学院生が優秀なのか.と書いたところで,−−やりました!クルーグマン,ノーベル経済学賞!The Self-Organizing Economyが日の目を見るのだ!師匠もことのほかお喜びかと.さっそく上記本の中古ハードカバーをamazonで注文.これプレミヤつかないかな?一方この方はやはりクルーグマンを素人呼ばわりされているようで.それにしてもこのタイミングでブッシュ経済政策批判の急先鋒をノーベル賞に祭り上げる選考委員会の大人ぶりには恐れ入る.まあ10年前のLTCM破綻の端緒となったブラック-ショールズモデルへの加担はこれでご破算ということに.賢人はこれをまた「経済学における失われた10年」と呼ぶかも知れないが.

2008 10/12(日) 1週間の旅行から休む間もなく,やや寒くなった丹波路で恐竜の発掘現場ほかを見学.
 標記の丹波竜の発掘現場を知り合いの地学教員グループで訪ねる.あたりは恐竜で町おこしの看板や幟が目につき商魂たくましい恐竜うどんまで出現.しかし 丹波牛や丹波栗まであってややこしい.篠山層群の丹波町よりの飛び地が発掘現場.案内者によれば上下は断層で切られているとのこと.挟まれるタフの絶対年 代(フィッショントラック法)により1億3千万くらいの年代が出ているとか.あたりには丹波層群というジュラ紀の地層が分布しているだけによけいややこし い.恐竜の発掘現場を含めこの丹波町側は篠山市側に本拠を置く篠山層群の飛び地になっていて,しかも古土壌化による赤い色が特徴的.河川の氾濫原を主とす る堆積物で河川本流には礫岩が分布するという解釈.古土壌ということは不整合までは行かないものの,ある時期,河川の岸辺が露出していて,そこに倒れた恐 竜が身体を泥に埋めた部分のみが化石として保存されたという.発掘地から駐車場に戻る途中に見事な岩脈と断層が見えている.なかなか教材としていい写真が 撮れた.さらに午後は吊り橋&キャンプ場からさらに上流の篠山市側の篠山層群本体の露出地を見学.丹波層群との断層境界などを見る.
 後に巨大な箱物施設の中にある化石のクリーニング館も見学し,ここの発掘の責任者Sさんに偶然話を聞く幸運に恵まれた.骨にはスカベンジャーと覚しき肉 食の小型恐竜の歯がいくつか残っているとのことで,死後屍体がさらされていた状況がつぶさに観察されるとのこと.また骨の層準にあきらかに泥岩表面の面が 確認されることから,その面が露出している状態で半身が埋もれたこと.また骨も昆虫と思われる虫に開けられた孔とその生痕が周囲の母岩に保存されているこ とから,しばらくの時間を持って埋没したと考えているとのこと.などの説明を受けた.また竜盤目では珍しく胃石が確認されていてこうした例は少ないこと. これだけの全身骨格の保存状況(まだこれからの第3次発掘が済まないと何とも言えないが)も考えると,充分に世界的にも誇れる化石であることなどの説明が あった.充分に休日を返上した価値のある巡検だった.
 太陽黒点相変わらず無黒点の日が多い

2008 10/05(日) 朝から曇りのうっとおしい天気.捨てられた仔猫の臨終を見取り市役所まで届けに行く.
 気象センサの新しい販売元を見つける.風速まで測れる携帯用センサ.またおんどとりが安い.またハイグロクロン温湿度データロガーとの比較ページ.雨が時々落ちてくる中を今日も釣具屋まで自転車を飛ばす.仔猫を届けた市役所の前を通り,途中で地元の祭りの山車に出会う.帰り道池の畔に稲がたわわになっている.雨が振り出し疾走.これで旅行から帰って釣りに行く準備は万全.
 旅行の準備で,十勝岳の資料.これこれなどを印刷.へー中村修二さんてノーベル賞候補に上がっていたのだ.
 カナダ出身の盲目のブルーズギタリストJeff HealeyのNorway公演.JimiHendrixの名曲All Along The Watchtowerが凄い!.ところが,この記事によると今年春に41才の若さで死去していることがわかった.至極残念.あとフィンランドのおじさんギタリスト.こんなブルーズを弾いている.あとYouTubeのギターの先生.なぜかPinkFloydが聞きたくなり,原子心母をYouTubeで.Richard Wrightが9月に亡くなっている.David Gilmourは相変わらず元気な様子.創始者のシドバレットとローリングストーンズのブライアンジョーンズは同じような運命で早逝している.ある種の「病垂れの音楽」みたいなものでちょうど今週から始まりそうな「病垂れの金融経済」にはうってつけかも.
 −−あちゃJPY-NOKが17円台まで落ちてきている.これやはり一番高い時に行ったことになる.5万円くらい損してる勘定. ここ1週間で金融資本主義の危機などと今更言っている人が増えてきたけど,この方の意見はその対極を行っていて,何となく興味深い.こういう場合,一番の楽観論がむしろ遠くを見ていることが多いのはある種の歴史から学ぶところだけどさて−−.いやその後もこの方の金融経済の講話は おもしろくためになる.優秀なプロのアナリストが当たらないと学者にバカにされながら必死で企業価値を分析しているから,市場が極めて効率的になって株価 はランダムになる.もしそれを素人に運用させたら市場が非効率的なものに変わり,一部のプロがメカニズムを見つけて,結局儲けが集中するという逆説.これ は興味ある.ある意味で社会や組織の中でのプロの役割ってそういうものかも知れないと思えてくる.これは久々に勉強になった.さてチェルシーvsアストン ビラを見ながら明日の出発に備えることに.それでは皆様また1週間のお暇を.

2008 10/04(土) やや蒸し暑さがぶり返してきたが,姿見の池周辺は50cmの積雪とか.服を選ぶのが困る.
 旅行の服などを準備.スキー用のコートを入れるかどうかで迷い今回はパス.雨具を兼ねたウインドブレーカーにする.午後ちょっとそこい らへ自転車を転がす.平野部に住むようになって何が便利って自転車ほど便利なものはない.逆に言うとニュータウンという開発がいかに車頼みであったかが良 く分かる.ということで20分ほど自転車を転がして釣具屋を訪ねて小物を買う.あと犬の散歩.夕食は久々のトムヤンクンだがこれがインスタントのルーで辛 いだけで全然こくがない.いつもの粉のやつ方が良いみたい.
 ビールを飲むと一度寝て,深夜に起きて生プレミヤを見る.このところちょっとマンU贔屓の判定が多く,この日も首を傾げることがある.その前にちょっと バルサの試合を見て,やはり少しムードが違うことがわかる.スペインリーグは1対1でかわして相手を抜こうとするプレーが多く,プレミヤはそれを避けて, パスを選択する.わかり切ったことなのだが,他人を使う分プレミヤの方がスピーディで動きが大きい.どちらが近代的かというのは難しい問題.でもこれ現代 の組織論に通じるところがあって多分もう誰かが分析しているはず.このお医者さんのサイトで,金融工学からバブル破綻の分析.この宮台批判もなかなかよいところをついている.

2008 10/01(水) メールやFaxを送りまくって,本業がやっと一段落.深まる秋を感じながら来週の旅に備える.
 ほとんど自転車操業状態で,Norway後,息つく暇もなく駆け抜けた本業関係がやっと一段落.自分のメインのページを更新しかけたところで,やはり色 んな用事が入って中断.長いこと楽器も触っていないし,研究の芽も出せずでそろそろ自分の時間をと通勤の駅の本屋で偶然目に留まった塩野七生の最新のローマ本を衝動買い.この人の本何度も挫折しているのだけど,今回は読み抜けそう.この人のローマ本をすべて,せめて米国が滅亡するまえには読み終えたいのだけど.
 YouTubeで秋の夜長のBlues.ストラトの音がなかなかいいバンドを発見.ちょっといかした日本人のStormyMonday.でもEpiphonのこの太い音よりは私のIbanezの繊細な音の方が好きなのだが.あとこんなのとかこれも.どれも日本人のBluesとしてはそれなりの水準.
 マンデル本.ランダムを巡り韻を踏む格調高いmildとwild.GaussCauchyの分布対決.後者を無限の長さを持つ壁の前でアーチェリーを持った目隠しの狩人がありとあらゆる方向にめったやたらに矢を放つ喩えで説明.なるほどと納得.
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