2011_diary

<Diary with linux, geoscience，guitar & others> 2011.Feb.
「備忘録／日記」（自分のためのメモですが何かの参考に，背景はようやくラニーニャの新春モードに変身）

★2011 02/27（日）

風邪から花粉症に季節は移る．久々に春を感じさせるのどかな陽気で花粉が飛び始めたような．

　テスト作りで昨日は出勤．何とか一つを形にして帰宅．まだ随所に風邪のウイルスの気配がするが，次第に生活は日常に戻る．作りかけたNZの震源地図を PovRay版に作り替える．これがなかなか忘れていて大変．海岸線データのデリミタがいつのまにか，＃-bから>に替わっていて，これが最初の躓き．一旦処理スクリプトを全部見直す．震源データは簡単にcsvに変換できた．ただ西経で経度が負になっている部分の処理がこれから．タレブのランダムネスの本の方を訳本共々注文．でもなんでこんなに本の価格が洋の東西で異なるのか．タレブが書くようにマーケットの大きさの違いか．作家の 0.1%が半分の売上をあげる世界．考えてみると，神戸の震災が起こる前，誰も震災が関西を襲うなど本気で考えなかった．そういった黒鳥の感覚をすでに我々はエビングハウス忘却曲線の彼方に忘れている．次の黒鳥は考えもしない自然災害なのか，突発的な戦争か．それとも国債の暴落に端を発するハイパーインフレなのか．いずれにせよここ10年は目が離せない気がする．
　さて，このあと深夜に至って，ドーハで買ったアマルラの残りをちびちびやりながら，povファイルと格闘．そういえばカタールだけは中東革命の波から取り残されてるなあ．まああまり宗教的に厳しくないのがいいのかな．povファイル何とか震源と地図は描けたが，経緯度線がダメ．あと西経もだめ．ここを残りの時間で格闘．
　何とかプロトタイプ完成．結局縦長版にする．最深震源は68kmで近畿版をベースにサイズのみ縦長で．あと西経処理はやらなくてもOKだった．投影図法の式が対応している．

★2011 02/24（木）

すでに１週間．指数で減衰はしているものの，時に風邪のモードの咳やら寒気やら気配を感じる．

　 Black Swan 2nd Ed.Consider that our brain, a well-functioning complex system, is not "globalized",というあたりにTalebの真骨頂． The gaussian bellcurve, that Great Intellectual Fraud.　とか　economists are the most Black-Swan-blind species on the planet,とか鋭い切れ味．今日突然昨年のNorwayからの留学生L嬢がやってきて，来週の卒業式に出席するのだとか．久々に元気そうで色々話す．日本語まだ忘れていない．外交官を目指すという彼女に早速Black Swan 2nd Ed.の余っていたUK版をプレゼントする．授業以外には報告書関係をシコシコ．あと外の大学とのコラボ関連でちょっと上司と相談など．
　ちょっと早めに自宅に帰ってBSのトッテナムVS．ブラックプールを途中から見る．しかしその後NZの地震のニュースを見て反省．こんなだらしないことをしていていいのか！
　そこでNZの地震をちょっと調べる．まず昨年９月の地震のマップ．それに比べると確かに断層の東端で余震のようにも見える．メインのアルパイン断層からもやや離れている．アルパイン断層を調べていて，GeoNetがあるのを思い出す．これ昔カナダの学会のときかにNZの人に教えてもらったような．ここから震源データを落とす．範囲は横の地図で選択．2000-2011で約20万の震源．これをとりあえず旧GMTバージョンにかます．カンマセパレートのcsvデータをGMT用に変換．これデータの一部ない行の処理が例によってやや面倒．備忘録は

NZ_GeoNet 震源地図備忘録　2011年２月24日
データは
http://magma.geonet.org.nz/resources/quakesearch/start
より，日付指定のち，地図で範囲指定．
2000-2011で約20万個のデータ．CSV

CUSP_ID,LAT,LONG,NZMGE,NZMGN,ORI_YEAR,ORI_MONTH,ORI_DAY,ORI_HOUR,ORI_MINUTE,ORI_SECOND,MAG,DEPTH
2296807,-40.55698,174.84631,2666358,6070690,2004,9,20,8,44,33.67879,2.526,12,
2296863,-41.70232,172.14648,2438960,5944790,2004,9,20,11,2,44.79179,2.47,109.7389,
2296864,-37.8589,179.15071,,,2004,9,20,11,7,54.30904,2.228,25.3372,
2296887,-37.7323,179.75902,,,2004,9,20,11,54,39.21026,2.952,12,
2296889,-40.58001,174.02016,2596372,6069280,2004,9,20,12,9,58.63549,2.882,76.8056,
2296910,-39.5275,175.6972,2741887,6183072,2004,9,20,13,12,5.31262,1.48,14.6503,
2296918,-40.00623,173.31168,2536630,6133454,2004,9,20,13,29,27.86963,2.631,5,

のように途中欠落のあるデータをどうするか？
sed -e 's/,,,/,_,_,/g' test.csv>tp1.txt
みたいにとりあえず_を補給．そのあとカンマを取り除く．
tr ',' ' ' <tp1.csv> tp2.txt
これを
awk '{print $3" "$2" "$13" "$12 > "NZ_results.txt" }' tp2.txt
でGMT用の配列に，そして最後にソート
sort -k 3 -n -r "NZ_results.txt" > "NZ_results_ds.txt"
で震源データの完成．これをGMTにかます．
　このあと寝しなにこんな議論を見る．ハンダ付けやヤスリがけをしたことのない裁判官にPL法裁判を担当してほしくないのと同様，ソースコードを書いたことのない裁判官にサイバー関係の裁判を担当してほしくないけどそんな裁判官を探す方が無理なんだろうな．

★2011 02/22（火）

リビアとNZとまったく質の違う海外ニュースが２本飛び込む中．無事東京出張が終わる．

　乃木坂からすぐの建物でさる会議に「参考人」として出席させていただく．プレゼンは無事終了．内容を褒めていただいた強震動の大家I先生＆昼食と食後の珈琲で，強震動レシピと予測地図の話を承る．積年の疑問が解決．更新過程とポアソン過程の相反する概念など．自宅に帰る途中携帯のニュースにNZの地震．M の割りに被害が大きく，さながら神戸を思い出す人も多いだろう．久々にニュースの梯子．平行してちょっと頼まれた仕事をこなす．あと深夜になって気になったインテルTV．この前の長友の試合をチェック．可もなく不可もなくというところか．明日はたまった事務仕事を無理やりこなすことに．何気なく見たCSのデモクラシーナウで MI6出身のル・カレの良心を知ることになる．このスパイ小説家にしばらく注目．

★2011 02/20（日）

まだ全快にほど遠い日曜．家で火曜日のPPTをさわる．明日の代休に何とか完成させたいが．

　 NHKスペシャル．ネットが革命を編み出したという古くて新しいタイトル．趣旨はまあわかるのだけど，やや作り過ぎでアノニマスまで出してきてそこからのツッコミが足りなさ過ぎる．まあ作るまでの時間の少なさを考慮するとしても，要するにNHKが古い旧メディアそのものだということをさらけ出したに過ぎないような気もする．まあ世界のネット界のレベルの高さと，それとは似ても似つかわない日本の掲示板レベルの底の浅さをさらけ出しているのだけどそれが一般の人にどれだけ理解されたか．ネットの世界ではこんなことが起こるのはもう10年以上も前に予想されていたような気が．それより次は先進国と１つの巨大な中進国のBlackSwanの心配をした方がよいと思うけどな．小さな始まりの序曲は小さくてもかならず大きな崩壊への扉を開いていることだけはどんな歴史の転換点でも同じなのだけど，たぶんタレブのストイックな感性はそんな歴史の経験主義も単なる一つの可能性に過ぎないと冷たく言い放ちそうでますますタレブに傾倒していく自分がある2011年．
　何かリトルウイングの現代版みたいなストラトサウンドを発見．これいいな．と思ったけどまあこれやこの曲などどの曲もうまいのだけどちょっと趣味が違うかな．クロマティックを駆使する若者はぎょうさんいるし．若い人ならデレクトラックスの方がましかな．

★2011 02/19（土）

風邪を押してスーツで出勤．午後の企画の司会を務めるがだんだん寒気がひどくなってきた気がする．

　夕食は久々に近所のお好み焼き屋へ．何か休日ごとに食べすぎて胃が大きくなってきているような気が．年率５％の数年続くスタグフレーションと，今ただちに消費税率を15%にあげるのとどちらを選択するかと聞かれたら，私なら文句なく複利が乗らない後者を取るのだけど，そういうちゃんとした説明ができる経済学者って日本にいないのか？またマスコミもそういった基本的事実をなぜ説明しないのかなという不思議．
　リュックの懐に入れていたSornette先生のDragon Kingを久々に取り出して読む．GーR則のところ．キャラクタリスティック地震があるかどうかの判定で，１つの断層に限ってその断層のヘテロジニティが少なければGーR則からはずれる大地震の束（DK！）があるという議論．日本の国債を巡るスタグフレーションのDKは結構近いのでないかとやや心配．こういう場合持てる人々は外貨へとシフトするのだろうか？私は神戸震災の日の直後の「それまで続いてきた幸福が明日以降もずっと続くと信じれる人は，震災を経験しない幸福な人だけだ」と言う趣旨の被災した友人の言が忘れられない．

★2011 02/18（金）

昨日も午前の授業だけ頑張って午後休みを取る．本当に久々に風邪に倒れる．その間に来週の出張準備など．

　今日もまだ自宅に遅く帰るとき，何か背中に悪寒がぞくぞくと走る．どうもたちの悪いウイルス風邪を久しぶりに引き込む．来週出張の情報急に続々と届いて準備にあわてる．とりあえず資料を箱詰めして送る．あとPPTを同僚のものをもらって，少しずつ書き直す．明日は勤務先の大事な行事の研究会なので土曜出勤でこれも久々にスーツ着ると寒そう．何か身体全体に風邪がかぶりもののようにまとわりついている．東京出張までには完治したいけど．何かBlackSwan届いた本を見比べると米国版と英国版みたいで表紙や厚さが違う．どちらも２ndEditionで片方は1000円あまりと安い．２冊同じ本を買ってしまったが仕方がない．これがすらすら読める英語力をつけたいところ．とりあえず2ndEditionで入った「強靭さと虚弱さ」の部分を何とか頑張って拾い読み．人名がたくさん出てくるのがちょっと困る．

★2011 02/16（水）

朝から寒気と頭痛で体調が悪く，ひさかたぶりに休む．午後嘔吐まで出てきて本格的なウイルス風邪？

　昼ずっと寝ていたので今日完成させる予定の地学教育原稿ずれ込む．あと来週の出張予定の会議の内容もまだ何も言ってこないのも困る．１日寝ていて，夜ようやくサンドイッチを２口ほどオレンジジュースと一緒に流し込んだところすべて吐く．これはちょっと尋常ではないということで駅裏の医院まで．ウイルス性の風邪でしょうということで薬をもらって帰る．それで安心したのか何とか夕食は食べれた．本当に10年ぶりくらいに風邪で医者に行った．どうも長距離徒歩の下見あたりでウイルスを仕込んだか．ずっと潜伏していたのが出てきた感じ．寒気があるのに熱がさほどないのも変なのだが．腹痛や下痢はないのでノロではないと思うけど．ということで今日は久すら寝込む．

★2011 02/15（火）

朝通勤時に雪が残り，遠くの山が雪化粧．何か雪国に来たような景色で様変わりを感じる．

　黒鳥本帰りの電車で読了．昼にちょうど訪れた卒業生のK大経済のI君に勧める．巻末に丁寧なノートと分厚い参考文献の束がある．とても一生かかっても読みきれないが．また昨日の論文の束を印刷すると電話帳くらいの厚さになった．彼が普通の批判者と異なるのは相手の手の内をきちんと調べた上で反論していること．並大抵の評論家にはできない．このトレーダーVS．経済の専門家の図式はそのままありとあらゆる世間の対立の図式と交差する．くだんの卒業生からこんな記事を教えてもらう．これ肝心の胴元の地震研究所のサイトではわからなかったのだけど．いずれにしても経験的地震予知の最近の傾向がわかるというもので，昔の空白域論議ではなく，むしろしょっちゅう地震の起こって居る場所がやはり危ないという論理か．確かGeller氏のNature Debateに紹介されていた手法．何か相場師の逆張りが空白域で順張りがこの論理と思えないこともないが．大学に入学してようやく１年ちかい２名の卒業生と昼，お好み焼き屋に行く．元気そうで何より．浪人生は今私学の入試の真っ最中か．

★2011 02/14（月）

高１最後の授業で「人間原理」を語る教室の外に大雪降り積もる．30年振りの寒い冬と「地球温暖化」？

　ビールを飲んでちょっと休憩と思って眠ってしまい夜起きてこれを記す．やはり下見の奈良以来少し身体が疲れていた．マンデルブロを少し調べる．A Greek among Romansのタレブの献辞で調べると，こんな記事がヒット．again again againのフレーズが印象的な講演．このときは元気そうだったのに．そしてタレブの対談．好戦的そうなこのレバノン人．あとクリスアンダーソンがこれとこれ．何か同じ黒のブレザー着てるな．お気に入りなのか．ロングテイルものをもう一つ．そういえば「Black Swan」Second Ed.の方が先に届く．強靭さと弱さの新たな章があるこちらの方がお得か．英語はさすがに難しそうでとりあえず訳本で下巻を下る．１stの方はまだ届かない．ちなみに本物の黒鳥は実に1697年に見つかっていたのだ．タレブはかのマイロン・ショールズに"This guy should be in a retirement home doing Sudoku," Taleb says.と言ったとwikiにある．さすが！あと実はBlackSwanにまつわる膨大なちゃんとした論文の束があった！
　自転車で自宅に帰るのに，車の轍をまた帰る．前のおばちゃんが自転車を押すのを追い越すのに雪の上に乗って滑りそうになる．ひと月に２度の大雪はここに越してきて初めて．丸山氏の予言どおりやはり地球は寒冷化するのか？

★2011 02/13（日）

さる大事な会議で今日も出勤．地学実習レポートを見たり授業の準備やらで結局午後まで費やす．

　自宅でちょっと出張の準備．同僚からもらったPPTを今年度分に改良．これも結構手間がかかりそう．「地学教育」原稿とりあえず雑誌のフォーマットに変更．以前のWordに比べてフォーマットの崩れが減ったような気が．本当はOpen Officeで受け取ってほしいけど．これで明日投稿できるか？「黒鳥本」下巻快調．やっと理系の議論に到達．これで考えると今までたくさんあった教育論壇の議論を一旦すべてリジェクトして黒鳥化すれば本が一冊書けそうな気がしてきた．単なるトレーダー風情が今をときめく経済学の大家に喧嘩を売るように，－－単なる教員風情が－－あとは省略．

★2011 02/12（土）

長距離徒歩の下見，夜の部に急に参加することになり雪の残る大和路へ．約20kmの夜の行程を歩く．

　深夜神社の裏山を歩いているとキーンと澄んだ夜の大気の底が実感できる．溶け残った雪を踏みしめ夜の底に五感が研ぎ澄まされてくるのがよくわかる．春日大社近くの真っ暗な奈良公園に潜む鹿の群れの目だけがLED懐中電灯の暗い視野にオレンジ色に光る．いつも思うことながら夜の自然の中を歩くという感覚が私たちの日常からすっかり消え失せて居る方が問題なのだと久しぶりに実感した．帰りは早朝鶴橋で降りるつもりが難波まで熟睡．自宅に帰り着いて夕刻まで眠る．久々の非日常感覚を楽しんだ．
　「戦争詐欺師」という中古本届く．「ネオコン」という呼称は「アルカイダ」と同じくらいうさんくさいのだが，本を読んでから考えよう．夜間徒歩にいく途中の電車で「黒鳥本」下巻快調に進む．もうこの人の既存経済エスタブリッシュメントに対する怒りが手に取るように良く分かる．そういう意味で最近ではあまり見かけなくなった本でそこがまた面白い．サミュエルソンをこき下ろすくだりなど．でもマンデルブロだけはとてつもなく評価しているのだ．それに今日見つけた2ndエディションが日本版では別本になっている．原題を見て驚く．With a new section: "On Robustness and Fragility" って，北野宏明さんのこの本と同じじゃない．

★2011 02/11（金）

面接で緊張しながら答える受験生の視線から遠く離れて，窓の外に久々の市内の大雪が降り続く．

　朝，ここに越して以来の大雪で写真を撮ったあと，あわてて自転車で出かける．心配したが車の轍を通って何とか駅までたどり着く．ところがいつもの鍵が雪が詰まってしまらない．列車の時刻も近づくのでとりあえずぐるりと巻いただけで出かける．市内も大雪で勤務先の中庭も真っ白．受験生はさすがに遅刻もなく，無事面接は終了．聞けば長距離徒歩行事の下見とかで，夜急遽合流することにする．早く帰って準備．午後はさすがに陽も少し出て車道の雪は解け，近所のガソリン屋に灯油を買いに走る．車の屋根の雪をはかると午後３時でまだ８cmあった．ここに来てからうっすら積もることはあったがこんな大雪は初めて．さすがに車の量も少なくガソリンスタンドは手持ち不沙汰．

★2011 02/10（木）

勤務先の入試で１日缶詰．夜に入って大雪注意報がでてるとか．典型的な南岸低気圧か．

　近所の王将まで夕食に出かけて，確かにちょっと冷えてきた感じがする．原稿の方はもう少しというところでアブストの手直しや図を新たに作成したりしてやや足踏み．正月開けのつくば合宿のWebPageをほぼ仕上げる．さ来週の東京出張の事務連絡が色々入るが肝心のどんな内容かの連絡はまだなし．まあいいけど．入試の監督で疲れる．真剣に問題を解いている様子を見るにつけ自分のこの弛緩した状況は何なのだと－－．
　明日は早いので雪が着くとちょっと困るのだけど．黒鳥本上巻そろそろ終了．ようするに知ったかぶり知識人批判の本だとだんだんわかってくる．とくに予測ができる専門とできない専門があるという話には納得．それにつけても人間の脳の「意味づけバイアス」の強さの指摘には確かに感心することしきり．

★2011 02/09（水）

雨が上がって陽気のあとは急にまた冷え込み始める．知らぬ間に500hPaに寒気のかたまり．

　原稿の続き．一旦できていたのを流れを修正して少し書き加えなど．別の講演原稿のテープお越しの校正は今日来て今日戻す．あとレポートの点付けとかで１日暮れる．英語のアブストをちょっと書き直したい．ALTのP先生にDragonKing論文を進呈．送ればばせに届いた昨年最後くらいのJGRを見ながら，今年は本が来ない寂しさ．まあこうして古い書斎などという空間は解体していくのか．それともやはり持続するのか．この人は解体する方に賭けているようだが．黒鳥本．ようやくスタンスがわかって要するに経済の王道を学んで金融界で仕事しているスーツ＆金縁眼鏡がどうにもこの人は気に入らないのだ．プラトン的解釈とは要するに靴べらで古い箱に無理やり分類を押し込むグールドが批判したウォルコットん手法みたいな「世界を解釈すること」を拒否せよと言っているのだ．解釈を拒否するのは難しい．つまりDNAに擦り込まれた解釈癖を放棄せよと言っているのだから．みたいなところか．このあたりの記述は脳科学本の指摘とも奇妙に合致する．ただラルフネーダーへの評価が甘いのが気になる．バカな消費者を王様にする道をつけたという点ではプラマイ0ではないか？
　と言うわけで，人の車にけちをつけておいて，いけしゃーしゃーと手のひらを返したようにほめる奴のいる国なんかに近所にきてほしくないな．でもこんなスマートフォンが使えるかの国といまだガラパ状態のこちらの国．たまにはサンケイもいい記事を載せる．ピーはこんな所に居たのだ．復活タイガース頑張ってほしいな．
　なるほど重要なのは「How To Do」ではなく「How To Be」なのだ。という名句をあげておく．

★2011 02/08（火）

長居公園の周回コースで勤務先のマラソン大会．陽気は午後に陰ってやや寒くなりだす．

　原稿佳境なのだが，続々と訂正箇所が出てきてやや右往左往．続編もあるので少し内容を絞り込む．引用がURLのみというのが多すぎて困る．こんな美形ギタリストが出てきているのを知らなかった．なかなか小気味よいブーズーチャイル．でも今時のギターはシールドケーブルが無くても電波が飛ぶのか．このフェスに来ている連中の何人がこの元曲を知っているのかが知りたいところ．私は多分学生時代から今までこの曲を100時間近くは聞いていたような気がするけどそれはちょっと大げさか．こっちはちゃんとケーブルがついてるね．ついでにオヤジバンドシリーズの私の18番．このロバートプラントのかつら欲しいなあ．この曲はギターよりボーカルが難しいけどこのボーカルの人はまあまあか．ギターはうーん．こちらも濃いなあ．
　今日マラソン配置の寒い勤務が終わったあと，長居スタジアムの食堂でうどんを食べてたら，東京の知人から突然電話．やんごとないさる会議に出てほしいとの要請．何でも東京近辺の関係者が軒並みダメで私に白羽の矢を立ててきたとか．くだんの火曜日は高３の授業もなくなったし空いているので二つ返事でとりあえずOKの返事．12月以来の東京への駆け足出張になりそう．ただ前泊になるとせっかく代休で入れていた釣りの予定をキャンセルしなければということでまあ色々世話になってるし仕方がないか．

★2011 02/07（月）

金剛山の積雪が40cmから25cmへ低下．山頂でも氷点下ぎりぎり．２月に入り霧氷なし．暖かくなってきた．

　久々に高１の授業でcold fusion feverに触れる．DOEがネガティブな見解を出したのは2004年だったか．でもこれ本当の所を隠しているのではという疑問はやはり残る．この両さしUSBっていいな．大体USBの裏表を間違うのに使う時間は毎日数分はある．とりあえず連合終了．勤務先のさる原稿校正終了．あと地学教育の原稿とその他もろもろ．黒鳥本どんどん読み進む．表にでない歴史データの重要性という観点は大事．

★2011 02/06（日）

新大阪でフランス人留学生を見送るとき，すでに寒冬のモードが変わったのを実感．Bon Voyageと．

　季節予報が+4℃の暖冬予想の２月．仕事上の原稿は山ほどあって研究上の原稿もまた山積みのなかなか苦しい日々．連合大会の投稿を何とか終えたのでちょっと一息．黒鳥本読み進むがやや衒学的な表現が多く日本語でも手を焼くのはまだ到着していない原本をみないとわからない．昨日科学英語の発表会でアイルランド出身のALTに聞くと，彼はかつてLloyd'sの仕事で，地震や事故のリスク評価をしていたとか．Black Swanは当然読んだよと涼しい顔．それならとSornette先生のMarketCrash本を教える．これは知らなかったと言われる．
　企業メセナの代表的な存在だったところの企業整理．現在は前身と思われたこの会社とはまったく縁が切れているという．恐竜メセナがどうなるのかちと心配．この中東問題解説はなかなか良く分かる．あと旅行者数の国別ランキングも興味深い．
　このあと先週も行ったバイキング処に今週も２週連続でかける．朝食抜きにもかかわらずそれほど食べれず．もっぱらお茶の種類やらデザートやらに凝るのみ．帰ってからちょっとだけ信長PKで遊んであと地学教育原稿をさわる．英文アブストほぼ完成．あと細かいところをチェックしたら投稿の予定．せっかく PCの更新を予定したのに例のインテルのチップセットバグで４月までマザーボードが出てこないみたい．その分CPUが値崩れしないかと期待したが全然下がらない．うーん期待どおり行かないな．それでも今度更新すればまた2-3倍の速度と容量にはなるのだけど．まあ18ヶ月は無理にしても２－３年待てばムーア則未だ崩れず．予想どおりの暖冬回帰で冬のモードが変調した．もう寒い冬は来ないかもしれないと季節予報を見て思う．ラニーニャは終わったのか．

★2011 02/02（水）

やっと季節予報の２月は暖色に．それでも戦後の寒い冬の記録は作るのか？そういえば温暖化の話題久し．

　黒鳥本．レバノン人の著者の壮烈人生．哲学書の顔をした体裁がなかなか興味深いが一方でちょっとうっとおしい．早く結論に行ってほしいとも思う．扉がマンデルブロへの献辞から始まるのにびっくり．でもこの献辞かっこいいなあ．みんながローマ人のなか１人ギリシャ人であったか．
　今宵も八百長疑惑とかいう話が酔いどれ歌舞伎役者の次の話題として登場．こんなの昭和30年代的感性からはまったく問題にならないレベルの話なのだ．芸事も勝負事ももともとそういった何かわけのわからないものまで含んだスローな含蓄のある文化だったのだ．それが最近のマスコミは鬼の首を取ったみたいに騒ぎ立てる．いったいいつからこんなに清潔正義感だけを売り物にするまやかしのジャーナリズムが幅を利かせるようになったのだ．「なんぢらの中、罪なき者まづ石を擲て」（マタイ書）なのであってこんな変な正義感を白昼堂々と，それもそれとは正反対の輩から売り物にされるのは困ったことなのだ．そういえばレバノン人の本に「ネクタイを締めて居る奴は信用できない」みたいな句もあった．もういいかげん勘違いの正義の押し売りは止めてほしいと心底思う．もっと本当の意味で正義を問わなければいけない問題はもっとずっと遠くにある．

★2011 02/01（火）

職場で髪型を変えた若手にクレオパトラみたいというと今日で２人目と笑われる．オヤジ感性ここに極まる．

　長友インテル移籍の大ニュース．しかし家人は「インテル入ってる」のとこか？ととぼけた返事．せっかくひさかたぶりにPCを更新しようかと思ったら，考えていたマザーボードが不具合のニュース．なかなか上手くいかないな．しかしこれがスラドには出ていない．今日は少し手が空いたので論文の整理とか原稿整理とかができた．こんな日は珍しいのだけど．最近のPCのトレンドも少し調べる．やっと現在のPCの２倍の性能に達したみたいなのでそろそろ機種変更の用意．「ブラックスワン」上巻訳本で読み始める．訳を読んだだけでとても原本には歯が立ちそうにない．久々に10℃を越えそうな２月の始まり．連合大会の英語がちと進まない．こんなのすぐにできると思っていたのに．
　４月の米国行きの準備など．やっと向こうの大学との交流などの準備が終了．助成金がらみもあってちょっとメール交換に手を焼く．今週で国に帰るフランス人留学生と話す．日本の高校生が政治や哲学，日々のニュースについて教室で一切話題にしないのが残念との話．さらに，日本のテストは答えの選択と簡単な記述だけだが，フランスはかならず自分の意見を書く欄がとうとうとあって，テスト返しの日はその意見についてみんなで議論するらしい．正解のチェックだけで終わる日本との違いに愕然．さすがに政治と哲学が一流の国からのアドバイスだけはある．たった１年の滞在で本質をうまく掴んでいるのに感心．また一つ教えられるものがあった．