地質巡検蔵出しシリーズ その1. 13th Feb.2019

昔,仕事で訪ねた地層や露頭,あるいは研究所,博物館などの写真を紹介します.教材としては自由にお使いください.ただし著作権は放棄しません.商用利用はご相談ください,

なお旧職場の附属高校天王寺校舎のSSHのページに幾つかの地学部冬合宿の報告があります.あわせてごらんください(いずれも文責は筆者です).

2011年年度地学部冬合宿 神奈川県立生命の星・地球博物館見学 三浦半島・城ヶ島の地質巡検 相模原宇宙科学研究所見学と講演

2010年度地学部冬合宿の報告 東京大学地震研究所訪問 つくば山周辺地層の地質巡検 「地質博物館」の見学と卒業生による地質講義

2009年度地学部冬合宿の報告  茨城県柿岡にある気象庁地磁気観測所訪問 霞ヶ浦周辺の下総層群の地層の地質巡検 午前:「地図と測量の博物館」,「地質博物館」の見学 午後:JAXA筑波宇宙センターの見学



2009年度地学部冬合宿より重要な露頭写真を幾つか.クリックすると拡大写真が表示されるものもあります.全体像は上のリンクで.
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とある霞ヶ浦に近い場所.
当日の巡検講師をお願いした元地学教育学会会長の牧野先生(元茨城大学教授),下 砂層 上 砂泥層
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黒いのは砂鉄→海岸の波などに よる鉄と鉱物の比重選別を意味するそうです. 生物の巣穴を埋めた泥の部分だけが水を含みやすいため朝の冷え込みで凍っています.この場所は日陰なので 寒かった.
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クロスラミナと貝化石 貝の向 きが上向きに凸で揃っている.これは地層の上下判定にも使える重要な点ですね.

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地点3(さらに右側の続きのがけ,さらに上位になる).水平なきれいな地層が続いています. 波の様な地層→リップルマークの大きいもの(ウェーブデューン)
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ウエーブデューンの直上には波 型に平行に5cmくらいの泥の層があります.ど のような堆積なのかなかなか難しいですね.泥の地層が速いスピードで堆積 (短期間たとえば数日?)したと伺いました. その下部にあった東京ホタテの化石 大きさは直径15㎝程.でかい!
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車で歩崎観音沿道に回ってもらってから,歩いて展望台に出ました.霞ヶ浦がよく見える.
もう1ヶ所,上に関東ロームがかぶさる崖をみて.
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最後の地点はここ.おびただしい牡蠣の化石が.穴の中にはお地蔵さん カマドウマの襲来を受けました.崎浜横穴古墳群という看板がありました.地層の年代は34〜38万年前とあります.関西ではあまり見ない時代の地層です.
穴の上にある凹凸の拡大 20㎝はありそうな牡蠣がたくさん!


2006年夏,地学部合宿:九頭竜の手取層群/石徹白亜層群/伊月層 前期白亜紀,汽水から淡水域,資料は下記.
これはどこにも公表していなかったので今回公開.
https://www.city.ono.fukui.jp/shisei/seisaku-keikaku/sonota/kaseki-keikaku.files/3-4.pdf

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泊った国民宿舎の車で連れて行ってもらいました.
地層の説明看板.なお和泉村での化石採集には許可が必要です.我々は事前に和泉村の教育委員会に連絡して許可をいただきました.
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元々夏の暑い日ですが,数日前からの戻り梅雨で湿気も多く汗がほとばしります.
結構崖が急なので,一応真面目にヘルメットも着用しています.
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泥岩(頁岩)のきれいな地層です.クリックで拡大写真が出ます.

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リップルマークをみつけました!(クリックして拡大写真) 淡水性の貝,おそらくはしじみの類だと思われます.興味深いのは殻の断面から上下判定ができそうです.どちらが上の方向だと思いますか?(クリックして拡大写真)
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あたりの転石には化石の入ったものがちらほら.別の場所では恐竜関係も見つかっているとか.(クリックして拡大写真)
暑い露頭での作業が終わって記念写真.
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ダムの下流の河原で岩を見る.
興味深い褶曲とか.この頃使っていた携帯がなつかしい!
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あと礫岩の幾つか.
こちらの赤いのはチャートなのか,赤色泥岩か.やや全体に凝灰質なのか緑色を帯びている.