<GeoSciEdu3rd(国際地学教育学会)2000.01/15-22>スナップ&ANU訪問記    2004.05/27改訂

2本送ったアブストラクトは1本が印刷もれ,もう1本も図などの落丁だらけ.さらにポスターセッション当日,ポスターを貼ろうと会場に駆けつけるとすでに貼る場所は他のポスターで一杯でスペースがなく,仕方なく学会事務局に貼るところがないと文句をいうと,Everywhere! と言われる始末等.とにかく日本ではおよそ考えられないアバウトな学会運営ぶりであったがまあこれが国際標準というものでしょう.万事おおらかで親切(な人も多かった?)なオージー気質に免じてまあ許すことにしましょう.
 追加:ANU(オーストラリア国立大学の地球科学棟を訪問したときの写真を追加)


仕方なく通路の壁に貼ったポスターと私.

はじめての英語の発表でだいぶ緊張の様子.自作地震計と教材用シミュレーションのポスター発表の紹介を5分ずつしました.


堆積岩のように見えますが薄い玄武岩質マグマの貫入岩体でSillと呼ばれているものです.(上越教育大学教授藤岡達也氏より写真を拝借しました). 巡検で訪れた有名な観光地(ブルーマウンテン),グランドキャニオンの斜面に森があるような所
巡検に参加したメンバー(説明は早口のオージーイングリッシュでさっぱり聞き取れず) 有名なスリーシスターズ
シドニーに向かうバスの車窓にメサ地形(野生のカンガルーにはとうとう出会えなかった) 学会会場のUNSW(University of New South Wales)の学内の掲示板
キャンパスの施設には各入り口にセキュリティーゲート 宿舎となった学生寮の前にて
宿舎の自室(レンガの壁が印象的),金曜日の午前0時を期して食堂よりダンス音楽が大音響で響き,学生がダンスパーティーに繰り出してきたが,私はさすがに遠慮した 巡検先のトイレの壁で見つけた環境フレンドリーな説明,ここに限らず大学構内でも環境問題のポスターが目についた.このあと我々は首都キャンベラに向かいます.
キャンベラへの地方便はこんな小さなターボプロップ機でした.ちゃんと飲み物と昼食が出ましたが. ANUの地球科学棟.意外と小さな建物で驚きました.案内してくれた日本人大学院生のY氏の車にはでっかい棒のハンドルロックが付いています.市内は車泥棒が多いそうです.
CamberraのAustralia National Univ.のReserch School of Earth Sciencesを訪ねました.玄関を入ったところです.プレートの接合を示す木製のパネルがあります.
大陸移動のパズルのような地球儀がありました.ちゃんとレバーで大陸が動きます!
一緒に行った大学講師のN氏の知り合いの日本人留学生を訪ねての訪問でしたが,偶然その指導教官のKennet先生が迎えてくれて,廊下のポスターの前で即席のレクチャーが始まりました.
Australiaのseismicityの話しが聞けてめちゃくちゃラッキー!この先生は地球内部構造の研究では世界をリードされている方です.


この研究所を有名にしている絶対年代測定装置ShrimpIIの部屋です.この装置は世界中にコピーされて,特に先カンブリア時代の地層や岩石の研究が飛躍的に進みました.その開発史はここにあります.(上越教育大学教授藤岡達也氏より写真を拝借しました). ジルコンを用いたPb-Pbの年代測定に使います.部屋全体が分析装置になっている優れものです.これはその全体像を示す図.ちなみに資料の作り方はここの資料作成のページに詳しい.(上越教育大学教授藤岡達也氏より写真を拝借しました).
ShrimpIIの一部です.細かい配管が所狭しとつながれていて部外者には何をしているのか全然わかりません.ここには広島大学に納入された3号機の写真があります.Shrimpは小さな資料でも分析できるのが特徴で同じような装置に名古屋大学が開発したCHIMEがあります. 同じ棟に日本人の教授もおられました.これは希ガスの分析に使う装置と伺ったような記憶が.この他にも,1970-80年代のマグマ成因論で有名なRingwood先生の研究室はそのままメモリアルになっています.小さな研究所ですが世界的に有名な先生を多く輩出している研究所です.
キャンベラの国会議事堂.この屋根の部分には普通に入れます.キャンベラは首都として人工的に作られた街で湖と円形の道路が美しい. さて初めてのオーストラリアを後にして.整然と区画された農地がこの国の特徴です.
このような年代測定法に興味のある人はここにわかりやすいパンフレットがあります.
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