下見2日目
3/27(火)

7:00モーニングコール(機械)にて起床.窓際から見ると近代的なビル群と,真下にはまだ古い中国の風景が隣接する.
1階レストランにてバイキング朝食.朝食券にVIPと印が押してあることに気づく.窓際の席に案内される.日本人団体観光客多し.

  
ホテルの西に近代的なビル群             ホテルの真下にまだ古い中国の風景

  
泊まったホテルの部屋(821,ダブル)         インターネット接続用のコンセントもあった.電源はハの字をしたタイプ

  
洗面所には日本互換の110V仕様のコンセントと     S氏の部屋(823,ツイン)からは城壁と南門がきれいに見える
切り替えスイッチもあった.
  
※ホテルの出入りはカードによる自動ロックとなっていて,部屋の電源は外出時にOFFとなるので,充電等要注意!!

8:30 ロビーで1万円を元に両替.600元あまり.G(岳)さん,Y(楊)さんがホテル玄関に出迎え.車は後で解るがあの高級車「紅旗」.2人に名古屋空港免税店で買ったマイルドセブン20箱カートンと2000円札を入れた封筒をチップとして前渡しする.早速市内を抜けて,一路最初の観光地華清池を目指す.有名な城壁を初めて見る.その存在感に感激.市内の繁栄と交通事情に驚く.赤レンガ造りの家など田舎の景色に慣れたころ,華清池に到着(約1時間).はっきりいって有名な観光地ということであまり期待していなかった.早速トイレをチェック.毛沢東の自筆の長恨歌の一部を著した看板や吹き出す温泉,西安事件の弾痕などが見どころ.それ以外は平凡な観光地という印象.

  
華清池全景                     毛沢東自筆の碑.長恨歌.達筆である.

  
温泉の泉源(43度)                 西安事件の弾痕の後がのこるレンガ壁や窓ガラス

ここから車で移動

途中「秦始皇帝陵」が遠望できる

次に15分で兵馬俑に到着.
駐車場からしばらく長いみやげ物街を越えるとやっととんでもない広い敷地が見えてくる.

  
外国人は左側の入り口より入場.           第4号館  

最初にもっとも右側にある第3館から入る.その前にもちろん外にあったトイレのチェック.大変きれいで問題なし.この館は青銅製の馬車2台がそれぞれ展示してある.大きいもので紀元前2世紀のものとは思えない精緻さに驚く.

  
館の玄関にある2体の文官像(「秦始皇帝陵」より発掘) 青銅製の先導馬車.大きなガラスケースに入っている

次にいよいよ有名な兵馬俑館.有名な発掘現場が大きな体育館のような建物の中に壮大なスケールで広がり言葉を失うほどの凄さ.写真はOKとなっているそうである.でもフラッシュはだめ.みんな写真を撮っている.フラッシュもときどき焚かれる.ある角で覗き込んだ時にうっかり襟首にはさんでいたサングラスが下に落ちてしまった.すぐにGさんは職員を探して走ってくれたが,遺跡内は軍が管理しているらしく,夕方ホテルに届けるということで決着.大変世話になってしまった.

  
体育館を彷彿とさせる発掘現場には生きているような  拡大写真.この直後サングラスを地面に落としてしまう.
傭が立ち並ぶ

ここを出て,第2号館,ここはまだ発掘中の様子.
  
発掘中の現場.孔の天井をおおう木と土の構造が見える 展示された像.手にやり?を持っていた?
                       
さらに第3坑.ここは司令部に相当する場所

  
司令部の様子.兵士や司令官の向きが四方を向いているのに注意  並んだ馬もいる

みやげ物屋に寄って,S氏は人形セット300元を200元に負けてもらって買う.Gさんが300元ほどする像をお土産につけてくれる.英文のパンフレットを買って,発見者にサインをしてもらい夕方サングラスと一緒にホテルに届けてもらうことにした.最後に門のところで記念切手を買う.ちょっと高いがしかたがない.

西安に帰る道すがら「秦始皇帝陵」を車窓から見学
  
秦始皇帝稜入り口.稜の頂上まで登る道があるようだ. 西安への道すがらの風景.レンガ作りの建築が多い.

昼食は「秀嶺餐庁」というレストラン.欧米人の観光客がくるなかなか良いレストラン.地元料理というが鶏,肉,野菜の炒め物2点,まーぼー野菜,大学イモ,ハム,焼き飯となかなかグッド.

レストランのメニュー.だいぶ食べた後.

昼食後,S氏の希望で黄河文明中期の遺跡で有名な半坡博物館へ立ち寄る.この途中,西安の街はずれの下町風の場所を通る.小学校があって,路はでこぼこで,両側には店や住宅が並び,ゴミが散乱していたり,昼間から男たちが中国将棋をさしていたり,女たちが麻雀をしていたり,老人がひなたぼっこをしていたりと,ちょっとほっとする風景に出会った.それまでどちらかというと発展するビル群を見慣れていただけに,この風景を見れて来て良かったと思った.この街をつききって,しばらくいったところにポツンの博物館が立っている.

半坡遺跡は黄河文明初期の代表的遺跡で世界史の教科書でもしばしば言及されるほどである.半坡人の母系制村落の遺跡が発掘状態で保存されているほか,隣接の博物館には発掘物が多数展示されている.家屋の作りや狩猟道具など間近に見ることができ,貴重な場所.ただい適格なガイドは必要である.

  
半坡遺跡入り口                    遺跡発掘の展示

   
家屋の再現                     発掘物の展示 


有名な人面土器

その後,午後遅くに西安へ移動.

  
途中の道沿いに黄土大地の切り割りが見える.

  
城壁門や城壁の入り口を見て,

碑林博物館に到着
  
孔子の語録やキリスト教の石碑など,短時間では見て回れない数の石碑.中国の歴史が漢字の歴史であったことがよくわかる.
書道選択の生徒には興味尽きない場所であろう.右図は唐代にネストリウス派のキリスト教が中国に伝来し,多くの信者を獲得したという碑文.世界史の教科書に必ず紹介される重要な資料.

最後に大雁塔に立ち寄る.大雁塔はなぜか入り口でかばんを預けさせられる.カメラなどはOK.7層ある最上階まで階段を上がるのに息が切れる.玄奘三蔵がインドより持ち帰った仏典を中国語に翻訳したが,それを安置する建物としてこれが建てられた.インドのストゥーパ(仏語)が中国ではこの形となり,これが日本の五重の塔の原型となった.少し急な階段だが,ゆっくり昇ると塔から市街が見渡せる.残念ながら今回は黄砂のため視界は不良だった.

  
大雁塔は良く見ると少し西(図の左側)に傾いている. 最高階から北側をみた風景

  
回廊の隅で石版に地図を彫る職人さんを見つける.   今日1日お世話になったCITSの日本語ガイドGさん.13年のキャリア.

この後夜は,レストランーシアターの唐楽館で夕食.広東料理と西安ダック,蒸しエビなど.陜西CITSのO部長,ガイドのOさん,Gさんとテーブルを囲む.韶光酒は苦手だといったら,ビールにしてくれた.1時間少し食事と話をして終了.
この間,Oさんから様々な修学旅行のアクティビティの提案を書いた資料等をもらう.農村見学や,発掘実習もあり面白そうだ.崋山は少し遠いのではないかと言っていたが,野外活動等のプランは日本CITSのYさんを通じてリクエストしてほしいと言っていた.踊りを見ていくか?と言われたがメモをまとめる必要があると断る.ホテルまで送ってもらう.

 しかし,街に出たかったので,そのあとS氏と少し街にでる.おっかなびっくりで車道を渡り,北にいくと知らない間にイスラム街に迷いこんだようで,あたりはにぎやかな屋台やお土産店がたくさん並ぶ.歩いていくと欧米人の観光客も先頭の旗についてぞろぞろ歩いていく.ガイドブックの地図を頼りに清真大寺を探すが結局わからず,ホテルの方向へ歩いて帰る.途中で地上げした跡のような瓦礫のあとを歩いたり,道端で大きな音で楽団と歌手が唄を歌っている現場に出くわしたりと結構楽しかった.ホテルに遅くに到着し,2人で反省会のあと休む.
 
 ホテルの部屋のTVはチャンネル数が多い.CNN,NHK日本語衛星TVの他,スポーツ専門TVでサッカーを夜中やっている.イングランドプレミヤリーグのあとは中国国内リーグの中継だった.CNNはイスラエル情勢を流している.あと,ハの字プラグがないのでホテルで電源アダプタを無料で借りた.これでデジカメの電池を充電し,ノートPCに写真を吸い出す.SonyとSanyoでUSBドライブが異なるのがちょっとややこしい.無事吸い出し終了.しかし充電の方は,キーを抜いて部屋を出ると,すべての電源が切れることにしばらく思いあたらず,なぜ充電できないのかずっと考え込んでしまった.夜中に充電することでこれも解決.部屋の電話は部屋どうしや,国際電話も簡単にかけれて便利.混信などまったくない.前述したようにインターネット用コンセントもあるので,メール受信等も可能なようだ.しかし料金など詳細を調べる時間はなかった.これだとこちらから旅行の様子を日本のサーバーに送ってWebでリアルタイムに見てもらうことも可能だと思った.