USB偏光装置付き顕微鏡による写真その4です.27th June 2019,
高Iと高IIの授業でみせたものです.

画像がはクロスニコルで,マウスを画像に置くとオープンニコルになります.
筆者は岩石学は学部時代に一応習ったものの,薄片観察は素人ですので,コメントの誤りなどありましたら,お教えください.

なお撮影に使っているUSB顕微鏡はAmazonで8000円台のものです.キャプチャ処理はLinux上のguvcviewで 2592x1944Pixel,自作照明ユニットの白色LEDの色温度は試行錯誤のすえ6000K(昼白色)にしました.これがもっとも自然に見えるよう です.撮影に用いた顕微鏡と自作偏光ユニット.製作記事は
http://seagull.stars.ne.jp/2018_Gadget/Polarized_Microscope/index4.html

また,12月の大学での実験講座のテキストです.ご参考に.

      


画像の横幅は実寸10.8mmです.最後にスケールをつけています.それぞれ写真の下に説明を加えました.薄片写真にマウスを乗せるとオープンニコルの写真に変わります.

産地不詳の花崗岩.カリ長石はピンクではなく白いタイプです.中央やや 上に広く占めるのが石英.クロスニコルで直交する細かい縞模様がある鉱物は微斜長石というカリ長石の一種.画面右中央のはっきりした1方向の縞模様は斜長 石.派手な干渉色は黒雲母と一部白雲母もあるようです.オープンニコルで色がつかない部分が白雲母なのですがわかるでしょうか?
同じく深成岩のはんれい岩の薄片.きれいな灰色の縞模様の双晶はすべて 斜長石.干渉色がやや派手なのが,かんらん石で,少しおとなしい色が普通輝石.オープンニコルではかんらん石と輝石の違いがわかりやすい.かんらん石はへ き開があまりなく不規則な割れ方.屈折率が高くやや浮き上がって見える.輝石は細かい割れ目で構成され全体としては平行方向なへき開が顕著.かんらん石に 比べてやや平板に見える.オープンニコルの中央付近でやや薄い緑色のぼけたような鉱物があるのは,一部の鉱物が変質して緑泥石に代わった部分と思われる. またオープンでも真っ黒く見えるのはおそらく鉄の鉱物.
三宅島の玄武岩.斑状組織.斑晶の大部分の灰色で縞模様の双晶が見えるのは斜長石.一部のややどぎつい干渉色がついているのは輝石とかんらん石.
産地不詳の輝石安山岩.ここでも灰色で縞模様の双晶が見える斑晶は斜長石.クロスで黄色や赤紫の干渉色は輝石.

最後にスケールを添付する.最小目盛りが0.05mm.横幅が10.8mmである.


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