簡易USB偏光顕微鏡(双眼実体顕微鏡)製作レシピ yossi.okamoto at mark gmail.com 2018年5月15日新装,2010年1月27日改訂.

§.やや本格的なもの

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1. これが一応の完成図.

偏光板は回転台の下の光源の上に1枚,さらにUSB顕微鏡本体のレンズの真下に1枚入れてあって,計2枚が薄片を挟むかっこうになります.
回転台の角度を最初にクロスニコルの方向になるように設定してから(下の写真はそうしている),薄片を載せて観察します.
自動代替テキストはありません。

次に回転台部分の拡大です.これでたぶん構造がわかると思います.偏光板は装置の下の透明なアクリル板と白いアクリル板の間に1枚.
もう1枚は上のUSB顕微鏡の接眼部から突き出た透明な輪の部分の内側に入れてあります.偏光板の角度は下の装置全体を回して
調整します.回転台はプレパラートを回すためにものです.双眼実体顕微鏡にはこの回転台部分のみを置いて使います(照明がすでにある
タイプなので).
 
台と回転台との間に百均LEDを殻割りして取出したLED照明基板を入れました.電源はありあわせの
DC5V電源を用いています.また電圧が高いので,220Ωの抵抗をLED回路への供給ピンに直列に入れました.

それでは各部の解説です.

2.回転台

回転台構造は薄片を載せた台が回転する方が観察に便利なのでできれば作りたいところです.しかしAmazonでもなかなか見当たらず,あってもガタが多いものでした.
仕方なく,Aliexpressで調べると幾つか候補が上がったのですが,図の黒いものを購入しました.ベアリングが入っています.
日本まで無料配送で1個424円です.タイでも作るために5個ほど買いました.
この種の回転台にも何種類かあって,ガタの多いものもあるので要注意です.写真の黒いものが一番ガタが少ないようです.


これの上下にごらんのように四角に切って孔をあけたアクリル板(5mm厚)を取り付けます.端材のアクリル板の入手先は断層実験のページをご覧ください.
穴あけは小型フライス盤で行いましたが,手回しのドリルや電動ドリルなどで小さな孔を円形に開けて,あとでヤスリで仕上げる方法で時間がかかりますが作れると思います.
アクリル板を切るのは,断層モデル実験のケースの作り方で見せたようにアクリルカッターと場面に応じて金のこを使いました.
また一番右は薄いスモークの白のアクリル板に偏光板を切って載せたものです.このスモークを使う理由は,LEDの光を散光させるためです.
下から順に白のスモーク板,偏光板,厚い透明透明アクリル板,回転台,上がわの透明アクリル板の順です.
これを順にボルトで組んで行きます.


組み上げている様子.
あとはこれにLED基板を入れる空間を作るために,これもアクリル厚板で下駄をはかせます.下駄は適当な長さに切って,アクリル接着剤で貼り付けるだけです.

なお,この下駄は照明がついていないUSB顕微鏡用のもので,最初から照明がついている双眼実体顕微鏡には必要ありません.

3.LED基板の殻割り.

こんな面倒なことをしなくても,高さのないLED基板を電子パーツ店で買えばいいのですが,日本橋のデジットではあまりいいものがなかった.

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そこで再度今度は百均LEDの部分の殻割りをします.ストラップを切った本体から,
まず下のように電池を取り出して,側面をニッパでこじて切っていくのですが,これが結構大変.私は仕方なく大型のカッターナイフを遣いましたが絶対に怪我をするのでお勧めしません.気長に挟みなどで切るべきです.

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上が側面を切ってばらばらにしたところ.下の丸い基板を取り出して,それを手持ちの茶色の基板にハンダ付けしました.電源はDC6Vのアダプタを使っています.真ん中にある小さなパーツがSWです.これを押さないと電源を繋いでいても点灯しません.私はそれに気付かず,DCのプラスマイナスの配線を間違えたのかと焦りました.

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茶色い基板のウラ面です.6V直結ではなく,用心のために220Ωの抵抗をかましています.絶縁のためにビニールのカバーをかけました.
岩石薄片の写真はこのページに.

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